以前ベストカー及びベストカーWebでは国産スポーツカー5台の乗り心地や使い勝手をチェックする記事が公開された。そこで1位に輝いたのはシビックタイプRであった。バリバリのスポーツモデルというイメージのタイプRだが、日常での快適性で高い評価を得たことに非常に興味を持った筆者は、ベストカーweb編集部にお願いしシビックタイプRの日常ユースでのレビューを敢行することにした。
文/西川昇吾、写真/ホンダ
■街乗りで感じた運転のしやすさ
まずは乗り心地だ。乗り始めた最初は「乗り心地がややハードなのでは?」と思ってしまったが、シビックタイプRの最初の設定はスポーツモードとなっていた。これをコンフォートモードにすると、乗り心地がマイルドな印象になる。
最も、上級サルーンと比べたらハードだしハードな足回り特有のハネる感覚は若干あるものの、突き上げ感は少なく荒れた路面が多い場所での日常ユースも苦にならない印象だ。
また、運転のしやすさに関しても優れている。ハイパワーなためクラッチはやや重たいもののミートポイントが分かりやすく、発進自体に難しさはない。
エンジンも低回転からトルクフルで街乗りや高速巡行であれば2500rpmまでで事足りてしまう。この回転域ならばエンジン音の主張も少なく、同乗者からの文句も少ないだろう。
そして、シフトダウン時に自動でブリッピングして回転数を合わせてくれるレブマッチ機能もシームレスかつストレスフリーなシフトダウンを可能にしてくれて、街乗りで役立つアイテムだ。
■高速道路は運転支援システムで楽々
高速道路では、現代では当たり前となりつつあるACCを始めとした運転支援システムの優秀さを実感した。ACCの制御は自然で完成度が高いし、車線維持支援もしっかりとサポートしてくれて高速道路での巡行移動はものすごく快適だ。
そしてシフトチェンジ後もACCの設定が維持されるのが嬉しい。交通の流れが遅くなったりすると減速をしてシフトダウンをして、加速して再びシフトアップというシチュエーションでクラッチを切ってシフトチェンジを繰り返した場合でも、ギアに入ればしっかりと設定速度まで加減速してくれる。
クラッチを切るとACCの設定が解除されてしまうMT車もあるので、これは嬉しいポイントと言える。
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