ダイヤ改正というと春先に行われる鉄道が印象にあると思うが、バスもその利用状況により頻繁にダイヤ改正が行われている。ここ数年ではコロナ過による影響で本数の削減や休止が続いているが、そんな中でまた消えてゆく路線があると聞いて乗車したのでレポートする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■空港バスの区間便として利用した
三重県伊勢市にあるJR・近鉄共用駅である伊勢市駅。伊勢神宮の外宮への最寄り駅として参拝客で賑わう。ここから出発するのでロータリーでしばらく待つことにした。ここ数年の間に公共交通周辺も整備が進み、バス乗り場にはデジタルサイネージが登場。
自分の乗りたいバスがいつやってくるか、どこを走っているか分かるようになり、またバスのイラストを載せることでノンステップバスや車椅子対応、さらには伊勢地区には参宮バスやおかげバス、ポケモンのラッピング車や連節バス「神都ライナー」も走っているので、その区別も表示されるようになっていて車種まで選べるので利用者はもちろんのことだがバスファンにもうれしい。
しばらく待っているとロータリーに青いバスが接近してきた。これが乗車する津伊勢空港連絡線の特急バスである。待っていた乗客が早速乗車していく。空港連絡線とはいえ、すべてのバスが「津なぎさまち」へ向かうというわけではなく、このバスは途中のVISON行きとなる。
筆者も乗車すると定刻の8時45分に出発した。まず三重県を北上する前に外宮前、内宮前を経由し、それから伊勢自動車道へと向かう。内宮前バス停で時間調整の後、伊勢神宮の宇治橋と鳥居を横に見ながらバスは一路伊勢自動車道へ向かった。鳥居前は朝から多くの参拝客が訪れ混雑し始めていたようだ。伊勢西インターから伊勢自動車道に入ると目的地のVISONまではあっという間である。
「多気ヴィソンVISON」と書かれた看板が見えてくると、バスは減速しインターへ吸い込まれる。このインターの名称が特徴的で「多気ヴィソンスマートIC」という民間施設直結スマートICで全国で初めて連結許可を受けたNEXCO初のスマートICである。
このインターは本線からランプウェイを整備して民間施設と繋がっており、この先には薬草温浴施設や宿泊施設、レストランや産直市場などからなる日本最大級の商業リゾート施設「VISON」(ヴィソン)が立地している。
バスはここに設置されたバスターミナルに向かう。なお車で利用したい場合は上り線(名古屋方面)の出口のみが整備され、名古屋方面からは利用できないので注意が必要だ。