2011年からトヨタでは軽自動車の販売がスタートしている。しかし、干支が一周回ったものの、トヨタと軽自動車には関連性が浮かびにくい。街中でトヨタエンブレムの軽自動車を見かけるのは、かなり希少な体験だが、トヨタが軽自動車を売り続けているのは事実である。実際にトヨタで軽自動車を購入するとどうなるのか。そこには衝撃しかなかった。
文:佐々木 亘/写真:ベストカー編集部
■最大6車種あった軽自動車が今は3つだけ
トヨタの軽自動車第一号となったのが、ピクシススペース(ムーヴコンテ)だ。
軽自動車は「ピクシス」シリーズと名付けられ、続々とダイハツからのOEMで、販売を続けていく。乗用タイプには、先に挙げたスペースに加えて、エポック(ミライース)、ジョイ(キャスト)、メガ(ウェイク)を用意し、軽貨物でもトラック(ハイゼットトラック)・バン(ハイゼットカーゴ)を加えた。
軽自動車取り扱いの当初は、取り扱いチャネルがカローラとネッツに絞られていた(一部地域を除く)が、近年は、全チャネル併売の動きを受け、全国のトヨタ販売店どこでもピクシスを売っている。
しかし、車種は減少傾向だ。2023年11月時点でトヨタの軽は、ピクシスエポック、ピクシストラック、ピクシスバンの3車種だけになった。
小型車を販売の軸にするスズキやダイハツと比べると、お世辞にも魅力的とは言えないラインナップ。軽自動車販売が好調な日産・ホンダと比べても見劣り感が否めない。
こうした状況のトヨタ販売店で、軽自動車を購入しようとするとどうなるのか、実際に販売店で話を聞いてみた。
■ピクシスはどこにある?試乗車の無い新車販売
ラインナップにあるし、トヨタで軽自動車が買えないわけではないのだが、購入にあたり越えなければならない壁は多い。
まず、ピクシスシリーズの現物を確認しようにも、まず展示車両が希少だ。さらに、試乗車を探すのも困難を極める。
ちなみに、トヨタHPの試乗車・展示車検索システムを使い、試乗車を探そうとしたものの、残念なことに乗用車カテゴリーにピクシスエポックの選択肢が存在しない。ビジネスカーにはピクシストラックとバンがあったが、全国で試乗車は東京にピクシスバンが1台あるだけ。
これでは、実際に商談して契約するのも一苦労となりそうだ。
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