ハリアーといえばトヨタが誇るラグジュアリーSUVだが、世界にはもう1台、ハリアーが存在するのをご存じだろうか? はたしてどんなクルマ? どこで売ってるの!?
文/ベストカーWeb編集部、写真/タタ モータース、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】カレーが食べたくなる(かもしれない)インド製ハリアーのお姿をたっぷり!(16枚)画像ギャラリー■ハリアーをハリアーとして売ってる国は意外と少ない
「今、欲しいクルマは?」と聞かれれば、「トヨタ ハリアー!」と答える人も多いはず。ご存じのとおりハリアーはトヨタが誇る都市型のラグジュアリーSUV。1997年のデビュー以来大ヒットを続け、世界の高級SUV市場を切り開いたパイオニアとも言われる。
しかし見方を変えてみると、トヨタ ハリアーがハリアーとして売られている国は意外と少ない。米国や中国(一汽トヨタ製)は「ヴェンザ」という名前だし、レクサスブランドでは「RX」として売られていた(4代目からは別モデル)。ハリアーとして販売しているのは日本とマレーシア、そして中国の広汽トヨタモデル(ハリアー リンファン)くらいじゃなかろうか。
というわけで、それ以外の国では「ハリアー」という商標が意外とフリーダム状態だったりするわけだが、調べてみるとありましたよ、ハリアーというトヨタじゃないクルマが!
■新参者のハリアーはなんとインド製!
正解はインドのタタモータースが作る「ハリアー(HARRIER)」がそれ。トヨタを意識したのかは不明だがカテゴリーは本家と同じSUV。とはいえ全長は4605mmだから、トヨタ製ハリアーと比べると一回り小ぶりだ。
トヨタ・ハリアーの誕生は1997年だが、こちらは2019年にデビューしたばかり新参モデル。タタといえばジャガー・ランドローバーの親会社として知られるが、このハリアーは、タタがそのジャガー・ランドローバーと共同開発した新世代プラットフォーム「D8」を使っている点がトピックだ。
そのたたずまいは、細身のヘッドランプなどがなかなか攻めてはいるものの、トヨタ製ハリアーにくらべるとずんぐりむっくりしていて流麗さに欠ける。インドでは高級さよりも力強さや堅牢性が優勢されるということだろうか。
それを象徴するかのように、エンジンも2Lディーゼルターボ一本やり。このエンジンはどうやらフィアットのマルチジェットシリーズの改良型のようだが、170ps/350Nmとなかなか力強い。組み合わされるトランスミッションは6速のAT/MTが選べるが、駆動方式もFFのみだ。
このタタ ハリアー、インドでは154万9000ルピーから売られている。日本円に直すと約275万円といったところだ。インド以外では隣国のネパールで売られているようだが、こちらではH5というネーミングになるらしい。 というわけで思わぬハリアーを見つけたが、やっぱり日本人にとっては、ハリアーはいつまでもトヨタのかっちょいいSUVであってほしいものだ。
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