韓国メーカー「KIA」が日本市場へ本格攻勢を開始する。その第一弾となるのがEV商用車「PV5」だ。今回は最新のEV専用工場や研究施設を取材するとともに、話題のPV5にもいち早く試乗。世界的な賞を獲得した実力や高いボディ剛性、優れた視界性能など、日本導入を前に見えてきたKIAの実力をレポートする!
文・写真:竹岡 圭
【画像ギャラリー】視界広すぎない!? KIA「PV5」の内装・荷室・エクステリアを写真で詳しく見る(41枚)画像ギャラリー日本とも縁が深いKIA!! 実はマツダとも関係があった
「KIA」という名前、クルマ好きならご存じかもしれませんが、初めて目にした方もいらっしゃるのでは? KIAは韓国の自動車メーカーでして、現在はヒョンデ傘下となり、つまり同じグループの会社となります。コンパクトカーからトラックまで作っている総合自動車メーカーです。
KIAの起源は82年前、1944年の京城精工から始まります。その後、1962年に起亜産業となり、1990年に起亜自動車に。元々は自転車のタイヤ製作から始まり、その後は自転車→三輪車と進化を続け、1974年マツダのノックダウン生産車として、初のKIAブランドの四輪車「ブリサ」が誕生(日本のファミリア)。70~80年代韓国でシェア1位を獲得するほどの大ヒットとなりました。
そして、1980年にマツダボンゴの生産が始まります。その後、KIAはマツダやフォードと資本レベルでの提携を始めるなど、かなり日本とは近しい関係にあったんですよね。
そして、このボンゴにKIAは賭けることになります。1981年に、乗用車生産の規制が韓国政府からかかったからです。その賭けは吉と出て、ボンゴは首都圏でもレジャーニーズ等で大ヒットとなり、韓国のバン=ボンゴという代名詞となるまでに成長します。
しかしその後、韓国経済危機等に翻弄されて厳しい時代を迎えることとなり、1999年にはヒョンデの傘下に入ることとなります。KIA傘下にあった、亜細亜自動車もKIAに吸収合併される形で統合されました。今では、KIAとヒョンデの本社はツインタワービルになっており、地下~3階まではつながっていて、一般の方も入れるショールーム的役割も果たすまでになっています。
ちなみに私の中でのKIAの思い出もちょっと記しておきますと、もはや約20年くらいのことになりますでしょうか。「今度KIAでダイハツタントのようなコンパクトカーを作りたいと思っているのだが、日本の軽自動車の特徴を教えてくれないだろうか」と、KIAの方が日本にお越しになり、インタビュー取材を受けたことがあったんです。
その後、ソウルモーターショーやプサンモーターショーに行った折に、KIAやヒョンデのクルマで街中を走らせていただいたりしていたんですよね。そこからはずいぶん空いてしまいましたが、当時からデザインに非常にこだわりがあるスタイリッシュなメーカーとして認知していたので、今回の取材はなんだかとっても嬉しいことでした…。
ロボットが261台稼働! EV専用工場は想像以上の近未来空間
と、話は逸れましたが、今回の取材はKIAの歴史から始まり、現在いちばん力を入れているEVの世界を、工場や研究所も含めて見せていただくというものでした。今回見せていただいた車体組み立て工場は、261台のロボットにより、ほぼオートメーション化されていて、中でも溶接は100%自動化。EV専用工場なので、溶接がフレキシブルにできるということで、ボディ剛性の高い車体が作れるんだそうです。
部品等を運ぶAGVは21台、物流ロボットは4台、車体運搬ロボットは8台…etcと、そこら中ロボットだらけなのですが、2027年にはアトラスという人型ロボットも北米から登場するそう。また、大抵の自動車工場は組み立て途中のクルマは天井付近を通しますが、この工場はすべて地下を通しているということで、見た目もスッキリクリーンな空間なのにも驚きました。余談ですが本社内には、ウーバーイーツしてくれるロボットもいるんだそうです。
さて、今回EVにかかわるさまざまなものを見せてくださったのは、日本にやってくるKIAが「KIA PBV(Platform Beyond Vehicle)」だから。日本の商社である双日が100%出資し「KIA PBV JAPAN」という会社を設立、EV商用車の日本への導入を始めるからです。
まずやってくるのは「PV5パッセンジャー」と「PV5カーゴ」いう2モデルのEVバンになります。2025年に韓国と欧州で発売開始となったクルマですが、すでに欧州では韓国メーカーとしては初の「インターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤー」を満場一致で受賞するなど、高評価を得ていると言います。
ちなみにPV5は「E-GMP.SJPBVプラットフォーム」をベースに、モジュール式のデザインが採用されていて、トラックや冷凍冷蔵車、福祉車両等々を含め、最大16種類ものバリエーションがありまして、今後のラインアップ展開も考えられているそうです。
【画像ギャラリー】視界広すぎない!? KIA「PV5」の内装・荷室・エクステリアを写真で詳しく見る(41枚)画像ギャラリー












































コメント
コメントの使い方