今春発売予定のGRヤリスのDATと6MT、そしてGRカローラの3台を苗場プリンスの特設コースで一気乗り! 『私をスキーに連れてって』のST165セリカも展示され気分が盛り上がるなか、雪が大好きな国沢親方がサイドブレーキをちぎれんばかりに引きまくった!!
文/国沢光宏、写真/TOYOTA GAZOO Racing
■運転のうまい、へたが出る雪上でのGRヤリス
WRCラリー・スウェーデンで勝田選手がガチバトルしている2月16日に、勝田選手のお父さん&全日本ラリーのTOPドライバーである勝田範彦選手と、雪遊びしました。遊び道具はGRヤリスとGRカローラ。
この2モデル、ハイパワー車でありながら、雪から泥から砂利から舗装路まで、どんな道でも全開で走れるクルマ作りを目指している。サーキットだけで走れる高性能車とひと味違うのだった。アスリートで言えば、サッカー選手のようなオールラウンダーですね。
林道を模したタイトな特設コースでは、6速MT&8速ATのGRヤリスとGRカローラが用意されていた。1速と2速を使う速度設定(20~70km/hくらい)のため、飛び出してもダメージなし。
オーソドックスなGRヤリスの6MTから乗る。雪道を気持ちよく走るには、サイドブレーキを適宜使う。コーナーの進入で前輪荷重しながら少しハンドル切ってサイドブレーキをチョンと引くワケです。長く引いたらスピンモードに入っちゃうため、きっかけ作りだ。
当たり前ながら雪道であっても前輪と後輪の横方向にグリップ力をフルに使いたいところ。アンダー出すと前輪だけのグリップ力しか使えない。ある程度のスリップアングルを付けてコーナーに進入し、そこからアクセルを踏んで立ち上がる。
入り口の横滑り姿勢はサイドブレーキで作るのだけれど、立ち上がりは駆動力配分とクルマのバランスで決まります。アンダーのクルマだと、アクセル踏んだらアウトに出て行っちゃいます。
GRヤリスの前後駆動力配分といえば、後輪に大きいトルクをかけるタイプ。よって横滑りした状態からアクセル踏み込むと、スライドした姿勢をキープしながら気持ちよ~く立ち上がってくれる。
以上、文字で表現すれば簡単に思えるのだけれど、実際は進入でサイドブレーキ引きすぎればスピンしちゃう。立ち上がりのアクセルコントロールも、上手にパワーをかけないとスピンモードかアンダーステアになってしまう。
けっこうテクニックの差が出ますね。ドラテク修行をキッチリしなければならない。恥ずかしながら私も2回くらいコーナー進入でハーフスピンしちゃいました。
■乗りやすいGRカローラともっと乗りやすいGRヤリスDAT
いかん、いかんと反省しつつGRカローラに乗り換える。同じ乗り方をすると「ありゃま!」。GRヤリスよりずっとコントロールしやすい! GRヤリスを100とすれば、180といったイメージ。グラベルやサーキットも同じような印象でしたね。中級クラスの腕前だとGRカローラの方が速いかも。
最後にGRヤリスのATで遊ぶ。これまた「ありゃま!」。コントール性は6MTと同じなのだけれど、ハンドル操作に専念できる。6MTだと1速ホールドじゃギア低すぎ。2速ホールドは立ち上がりで苦しい。したがってシフトしながらハンドルも操作しなければならない。
8ATだとハンドル操作と車両の挙動だけコントロールしてればOK。何と! GRカローラと同じくらい車両を自然に操れるのだった! GRヤリスの8AT、グラベルでもスゴイと感じたが、雪道までイケるとは!
午後は場所を移して雪道スラローム。ここではラリー仕様+ダンロップのラリー用スタッドレスタイヤを履いたGRヤリスの8ATが用意されていました。
以前グラベル路で試乗してあまりの魅力に「このクルマでラリーをやりたい!」と思ったクルマです。走らせてみたら、さらに「ラリーやりてぃ~っ!」でございます。
予算があったらマジで8ATのラリー車を作り、グラベル天国のタイのラリー選手権に出てみたい。わたしのような前期高齢者のジイサンでもか~なりイケると思う!
GRヤリス RZハイパフォーマンス(DAT)主要諸元
・全長×全幅×全高=3995×1805×1455mm
・ホイールベース=2560mm
・エンジン=直3、DOHC 1618ccターボ 最高出力=304ps/6500rpm
・エンジン最大トルク=40.8kgm/3250~4600rpm
・トランスミッション=8AT
・車両重量=1300kg
・サスペンション=前ストラット、後ダブルウィッシュボーン
・乗車定員=4人乗り
・発売=3月発売予定
*6MTとの違いは車重が20kg重いこと
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