SNSやニュースなどでランドクルーザー300の盗難が発生している報告が出てきた。あんなにメーカーが防犯性能をアップしたのに、なんで盗まれちゃうのよ……。マジで怖い車両盗難の恐怖と対策はどうすべきなのか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:編集部、ユピテルホームページ
■そもそも純正状態は「家の鍵」と同じ
ランドクルーザー300は純正状態でも指紋認証など数多の防盗装置のアップデートがされているクルマだ。もちろん何もしていない車両に比べれば、その防犯性は非常に高い。
しかし窃盗団にとっては盗めば1000万円近い「お宝」が街中にゴロゴロあるわけで、どんな対策だって打ち破ろうとしてくる。実際にCANインベーダーやキーの周波数をコピーするリレーアタックなどでいとも簡単にクルマを盗んできた。
ランクル300についても詳細はあまり述べられないが、とてつもない窃盗ツールで彼らは「音もなく」クルマを盗んでしまうだろう。
もちろん窃盗団が100%悪いし、被害者を責めるのは筋違いだ。しかしディーラーで納車されただけのクルマは単純に「新築の家の鍵」と同じ状態。
シリンダーキーがディンプル錠になろうと空き巣は入る可能性はあるし、用心深い人はセコムやアルソックなどのホームセキュリティに加入しているだろう。残念ながらクルマにもそのような状況になってしまったのだ。
■「最低限」の備えが社外セキュリティという認識
ということで社外セキュリティ装着は人気車種ではすでにマスト。もちろん保管場所、地域などで何もしなくても盗まれないという人もいる。しかしベストカーWebとしては社外セキュリティ装着はランドクルーザーなど人気車種では必須と断言したい。
どんな事件もそうだが、報道で見る被害者は1億数千万分の1であり、ほとんどの場合は家族でもなければ友人でもない。単なる「他人」でしかないのだ。しかしいざ自分が被害者になってしまえば、そのような報道を見てきたのになにも対策をしていなかったという後悔が襲ってくるに違いない。だからこそ防盗対策は徹底しておくべきなのだ。
まず最初のステップでセキュリティ装置を装着しておこう。例えば施工店が限られているユピテルの「パンテーラ」や「ゴルゴ」など、実績のあるセキュリティデバイスと装着店を選ぶことが「最低限」の備えと思ってほしい。
手に入れやすい物理的なステアリングロックやホイールロックはあくまでも補助的なもので、確実なセキュリティにはなり得ないぞ。
■「盗まれにくい」ことに投資すべき
結局のところセキュリティをいくらつけようが、駐車場を安全な環境にしようが、残念ながら愛車が盗まれる可能性は決してゼロではない。
フォークリフトで車両を持ち上げ、いきなり海上コンテナに積み込まれてしまえば……。そんな手口だって窃盗団がやらない保証はないのだ。
心持ちとしては「盗まれにくい」もしくは「盗まれるまでの時間を稼ぐ」ということ。盗難までの時間稼ぎをしっかりすれば防げる窃盗があるということだ。そのための20~40万円程度のセキュリティ費用は安いものだろう。
ここまで書いても車両保険があるから大丈夫という声もあるだろうが、厄介なのが新車の納期の問題。同じ金額があっても新車を発注できないなんてことは充分あり得る。それではもう遅いのだ……。
いつからこんなに恐ろしい国になったのかと嘆きたくもなるが、備えあれば患いなし。悪党は意外にも近くに来ているかもしれない。
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