回転する布バフやワイヤーバフを、アルミパーツに押し付けて磨く工程とはまったく異なり、いわゆる「BB弾」のような固形研磨メディアが入った溶液中にパーツを押し込んで強制的に回し、上下させることでパーツの細部まで磨き込む手法がある。それが「3次元バレル研磨」処理である。旧車のレストアやカスタムマシン作りで注目されるこの技術を再確認してみよう。
文/たぐちかつみ
切れ味鋭い「ムラマサ」による3次元バレル研磨処理

愛知県のカーベックが開発製造販売する商品名「ムラマサ」、3次元バレル研磨処理を行う設備だ。同機器を導入したショップでは、各種磨き仕上げ部品の研磨処理を請け負っている。アルミホイールの磨き再生には欠かせない機器だ。
薄汚れたキャストホイールでも新車以上の輝きに仕上げられる

赤ペイントのスポークだったカワサキ純正キャストホイールとスプロケットのカップリングフランジ。剥離剤とサンドブラストで塗膜を除去し、その後、3次元バレル研磨処理で磨き込む。ホイールも小物部品も固定具にセットされて作業進行。
アルミ地肌が輝くナチュラルな風合いが3次元バレル研磨仕上げの特徴
取材協力/カーベック https://www.carvek.jp/
- ポイント1・カスタム車製作時にはアルミホイールのカラー変更を行う例が多いが、丸塗りだけではなく純正風味の仕上げも可能
- ポイント2・固定治具を使い分けることで、エンジンカバーやツインカムヘッドカバーなどもポリッシュ仕上げが可能になる
- ポイント3・固定治具の変更でキャストホイールだけではなくアルミリムのポリッシュも可能になる
複雑なデザインのアルミホイールをエアーポリッシャーなどで磨くのは、自動車用でもバイク用でも、実に大変な作業である。リムエッジに付いてしまったガリ傷などは、エアーポリッシャーを使うことで目立たないように上手に修正することができる。しかし、リムの外周360度すべてを、同じように磨くことはとても難しいし、スポークやハブの入り込んだ細かな部分などには、ポリッシャーの先が届かないことも多く、指先で磨くにも限界がある。そんな理由から、ホイール再生は面倒がられることが多い。
そんなアルミホイールを効率良く美しく磨き、切削リム部分は、まさかの「新品ホイール同等」の仕上がり&輝きにするのが、ここに紹介する3次元バレル研磨処理機である。処理後のパーツ表面は、アルミ地肌ムキ出しであるにも関わらず、加工硬化によって硬度が高まり、処理溶液の防錆効果もあって、腐食しにくい仕上がりとなるのも大きな特徴だろう。キャストホイールのレストア時には、最善の再生方法と考えられるのが、この3次元バレル研磨処理技術である。
作業工程は、剥離剤やサンドブラスト処理で、旧ペイントの剥離作業から行なう。次に、3次元バレル研磨処理機にて研磨処理を行う。最初に、粗目仕上げのセラミックメディアで行い、次に、仕上げ用のセラミックメディアで研磨処理を行う手順だ。これらの処理を行った後に、マスキングを行いペイント仕上げすることで、メーカー純正部品と似た印象の仕上がりを得ることもできる。
カーベックでは、この3次元バレル研磨機の業者向け販売を行い、ディーラーネットワークを構築することで、一般ユーザー向けのサービス普及を目指している。すでに機器を導入済のショップや工房をユーザーへ紹介することで、同技術の間口を広げているのだ。中古のキャストホイールにサンドブラストを施し、ペイントで仕上げるホイール再生は以前からあるが、1970~80年代のメーカー純正キャストホイールのような風合いの仕上げを望むユーザーにとっては、このホイール再生が魅力的に感じるはずだ。
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/maintenance/536151/
3次元バレル研磨の仕上りは異次元の輝き。ホイール仕上げの強い味方!【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/536151/536155/









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