ドライバー選手権におけるリードは72ポイントとなりました。なお、今大会で3人のドライバー達が獲得したポイントにより、チームはマニュファクチャラー選手権首位の座を維持し、88ポイントのリードを守りました。
「まずは、メカニックたちに”ありがとう”を言わせてください。私がチームと合流する前、カッレとヨンネが横転したニュースが飛び込んできました。フィンランドの光景に似ていました。しかし、ドライバーがゴーグルをかけてもクルマは動きそうにありません。カッレの走りを見ることができないかと残念に思っていましたが、夜に「修理完了、明日お待ちしています」の連絡が入りました。カッレとヨンネのために、必死でクルマを直してくれたメカたちに感謝します。おかげで私も4台すべてを間近で応援することができました。みんなありがとう。
そして、今回、FIA、WRCプロモーター、オーガナイザーなど多くの方々のご理解とご尽力により”水素の排気音”をWRCファンの皆様に聞いていただくことができました。モータースポーツもスポーツです。スポーツは五感が刺激されてこそ興奮が高まる…、私は、そう信じています。
だからこそエンジンの振動も排気音も残していきたい! カーボンニュートラルを目指しながらも、その興奮を残していくことを、ここヨーロッパでも多くの皆さまと共感し合えたことに、とても嬉しくなりました。皆さま、本当にありがとうございました。
本音を言えば、私もドライバー達と一緒にポディウムに立ちたかった…。今回は少し離れたところから、エルフィン、スコット、エサペッカ、ヤンネに拍手を送りました。今年はもう一度、そこに立つチャンスが私にはあると思っています。今度は彼らと一緒にシャンパンでベトベトになりたいと思います。
チームのみんな、11月に日本でよろしくお願いします。(その前の3戦も勝ちましょう!)
追伸 オイットへ
優勝おめでとう! 2019年12月に君に送った「また表彰台で会おう。僕が君にシャンパンをかけるから」というメッセージを覚えてくれていますか?ベルギーでは叶いませんでした。なんとしても日本で!」
2台の選手達が表彰台に上がり、この週末を締めくくるのにふさわしい結果になりました。我々には速さがありましたし、昨年よりも競争力があり、クルマも好調でした。ただ、上手くいかなかったことが少しあっただけです。エルフィンは優勝まであと一歩と迫り、いいラリーを戦いました。
「総合2位という結果に満足することはできませんが、全体的には好調な週末でした。いくつかの不運な出来事でタイムを少しずつ失ってしまいましたが、それもラリーという競技の一部なのです。クルマの調子は良く、序盤から上位争いができたのは良かったです。最終日に向けてはいいセットアップを施すことができ、最後に納得のいく走りができるようになりました。今日は、オィットにプレッシャーをかけ続けました。残りの距離が限られていたこともあって簡単には行かないだろうと思いつつもタイム差を縮めることができましたが、やはり少し足りませんでした。
もちろん、ベストな週末ではありませんでした。それでも、今シーズンはここまで好調でしたし、時にはミスもするものです。金曜日のクラッシュの後、チームとしてできることは全てやれたと思いますし、クルマを修理してくれたメカニック達に感謝するという意味でも、それは重要なことでした。パワーステージでは、その直前までかなりマージンを持って走っていたのでペースを上げるのは簡単ではありませんでしたが、最大となる5ポイントを獲得し、ドライバー選手権でそれほど大きく差が縮まらなかったのは良かったです。次のギリシャからまた、いい結果を出していくだけです。
この週末の仕事にはとても満足しています。今回のラリーでの3位は自分たちにとっては非常にいい結果ですし、チームにとってもそれは同様です。このラリーへの出場は8年ぶりだったので、スタート前にこのような結果を期待していたわけではありません。自分達は最速ではありませんでしたが、他の多くのドライバーのように大きなミスをしなかったことが、最終的にいい結果に繋がりました。今日のような最終日にいい順位につけていて、絶対に完走したいと思っている時は、実はけっこう厄介なのですが、今日は何とか乗りきることができました」
1 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) 2h25m38.9s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +5.0s
3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m41.6s
4 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3m28.5s
5 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +6m06.1s
6 ステファン・ルフェーブル/アンディ・マルフォイ (シトロエン C3 Rally2) +9m45.7s
7 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ Fabia Rally2 evo) +10m03.8s
8 ヨアン・ロッセル/バレンティン・サルード (シトロエン C3 Rally2) +10m54.8s
9 クリス・イングラム/クレイグ・ドリュー (シュコダ Fabia Rally2 evo) +11m20.8s
10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia Rally2 evo) +11m26.8s
62 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1h10m29.5s
(現地時間8月21日17時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
WRC次戦は、9月8日(金)から11日(日)にかけて、ギリシャで開催される第10戦「アクロポリス・ラリー・ギリシャ」です。昨年、8年ぶりにWRCのカレンダーに復帰したこのイベントは、1951年に初開催され、WRC初年度の1973年からシリーズに組み込まれた伝統的なグラベル(未舗装路)ラリーです。大きな石が転がる山岳ステージの路面は所々荒れており、また通常気温もかなり高いため、クルマにもタイヤにも選手にも厳しいラリーとして知られています。
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第9戦 イープル・ラリー・ベルギー
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