洗車してもワックスをかけてもくすんで見える。そんな時はポリッシャーで一皮剥いてみては?

洗車してもワックスをかけてもくすんで見える。そんな時はポリッシャーで一皮剥いてみては?

普段から洗車やワックスがけを行っていても、屋外で使用する以上塗装面は徐々に傷んでくるものです。ホコリが砂が付着した塗装表面を時折気まぐれに濡れ雑巾で拭うぐらいでは、むしろ傷を付けていると言っても過言ではありません。スクラッチだらけになることでくすんでボヤければ、状況はより一層悪化します。そんな状況から脱するひとつの手段がコンパウンドで塗装表面の傷を削り落として一皮剥く作業で、効率アップに役立つのが電動ポリッシャーです。

文/栗田晃

 
 
 

手作業よりムラなく短時間で広範囲を磨けるのがポリッシャーの魅力



そもそも再塗装ベースで購入した中古タンクで、キズや凹みはあるが塗装自体のコンディションは極端に悪くないため、これを素材としてポリッシャーで磨いてみることに。



全国チェーンの工具ショップ・ストレートで販売しているコードレスタイプのポリッシャーサンダー。画像は旧モデルで、現行モデルは本体やバフスポンジなど内容は同様だが、充電器が別売りとなる。コードレスポリッシャーはAC100Vタイプに比べて軽量で、組み合わされるバフも直径80mmと小径なので細かい部品が多いバイクの研磨作業に適している。



ポリッシャーサンダーと別売りのバフ。手前のウールバフは後列のスポンジバフより硬く、目の粗いコンパウンドと組み合わせることで高い研削力を発揮する。スポンジバフは白より青の方がコシが強く細目~極細目、白スポンジは極細目~超微粒子用コンパウンドとの組み合わせが適している。

ちょっとした擦れ傷を落とす程度なら、ウエスにコンパウンドをつけて指先で擦っても対処できるが、面積が広くなると時間は掛かるし指の当たり具合によって磨きムラができてしまい、手間の割に成果が得られない場合もあります。
そんな時に、モーターの力で力強く広範囲を磨けるポリッシャーを使ってみたい!! と思ったことのあるライダーも少なくないはずです。
そもそも塗装表面がカサカサ、ザラザラにならないように日頃からケアすることが重要ですが、屋外保管による紫外線や汚れやホコリの付着や、車体カバーによる擦れで塗装のツヤが低下することもあります。
ポリッシャーは同時に使用するケミカルによって役割が変わります。ワックスやコーティング剤を塗布する際にポリッシャーを使用するのは仕上げが目的です。一方で、これから説明するのは、コンパウンドを使用して行う下地作りです。
塗装面がカサカサ、ザラザラでもワックスやコーティング剤を塗布すれば少しは状況が改善するかも知れません。しかしその効果は長続きせず、あっという間にカサカサ状態に戻ってしまうでしょう。
コンパウンドで研磨すれば塗装表面のザラザラは改善しますが、そこにはいくつかの条件があります。
●トップコート(クリア層)がある(残っている)こと

メタリックやパール色の場合、上塗りのさらに上からクリア塗装が施されているのが一般的で、このクリア層を磨く分にはザラザラを平滑にできる可能性があります。
しかしクリア層が劣化していたり、ソリッドカラーでトップコートが施されていない場合、コンパウンドで磨くことで上塗り色が落ちてしまうため注意が必要です。同様に、キャンディ塗装のようなカラークリアを直接磨いてしまうと、やはり色落ちします。
●洗車で落ちる汚れや塗装表面の鉄粉はあらかじめ取り除いておく

ポリッシャーで磨けばきれいになるのだからと、汚れたまま作業してはいけません。ウールバフやスポンジバフとコンパウンドで磨く際に、コンパウンドの粒度より大きな砂や鉄粉を巻き込むと、それが新たな傷の原因になります。もちろん、シャンプー洗車で落ちない輪ジミなどはその限りではありません。

 
 
 

次ページは : ポリッシャーで「磨く」のに「傷を付ける」とはどういうこと?

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