2025年7月11日、ヤマハモーターヨーロッパは、ヤマハモーターUSとの緊密な協力のもと、WGP500ccクラスで1990年から1992年までの3年連続世界チャンピオンに輝いたウェイン・レイニー氏に、特別なXSR900 GPを贈呈した。
文/Webikeプラス編集部
Y-AMT仕様のXSR900 GPで、レイニーがラグナ・セカを走る
1993年のイタリアGPにおける事故でレースキャリアを終えて以来、レイニー氏にとってヤマハマシンに乗るのはこれで3度目となる。レイニー氏をフィーチャーしたローンチビデオで紹介されたXSR900 GPのヨーロッパデビュー後、彼は初めてこのマシンを受け取ることになった。レイニー氏とヤマハモーターヨーロッパチームは、彼がかつて駆ったマシンを彷彿とさせるデザインをどう実現させるか、夢を描き続けたという。

ラグナ・セカを走行するレイニー氏。レイニー氏が最後に公の場で最後にバイクに乗ったのは2022年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードであり、アメリカンレジェンドライダーの帰還は熱望されていた。
そして、彼が再びバイクに乗れるよう心からの支援を込め、そしてヤマハと元グランプリライダーでありMotoAmericaの現社長である彼との深く歴史的な絆を称えるため、カスタムメイドのトリビュートマシンが製作された。
このスペシャルマシンはXSR900 GPをベースに、ヤマハの全く新しい革新的なY-AMT(ヤマハ・オートメーテッド・マニュアル・トランスミッション)テクノロジーを搭載。快適で自信に満ちたライディングを実現するために、ヤマハモーターヨーロッパのエンジニアとデザイナーチームが細部までこだわって作り上げた。Y-AMTの採用に加え、XSR900 GPにはレイニー氏が安定した着座姿勢をとることができるようにサポートする様々な改良が施されている。
また、レイニー氏のチャンピオンマシンからインスピレーションを得て、ブラックアウトされたデルタボックスフレームを採用し、ブラックホイールが洗練された力強い印象を強調。レイニー氏が愛用したYZR500の美しさを余すところなく再現している。

オートマチックトランスミッションのY-AMTを採用することで、クラッチレバーとシフトレバーが存在しない。タンクには体を支えるための専用パッドが装着されている。XSR900 GPのY-AMT仕様は、市販車としても望まれるだろう。
この週末(7月11〜13日)には、XSR900 GPに乗ったレイニー氏が先導し、数名のライダー、レジェンドライダー、そしてカリフォルニア州ハイウェイパトロールの警官らが参加したパレードラップが行なわれ、ヤマハのマシンとテクノロジーを印象的に披露した。
このパレードラップは、レイニー氏にとって1991年のアメリカグランプリ以来、歴史あるラグナ・セカ・レースウェイへの復帰となり、このレースでレイニーはポールポジションを獲得し、地元の熱狂的な観客の前で2位に6.9秒差という圧倒的な強さで優勝を飾った。そして2025年、レイニー氏が再び記憶に残るバイクの世界に復帰するにあたり、レース界とラグナ・セカの観客は期待を込めて待った。彼らは、かつてのWGP500ccチャンピオンライダーがバイクにまたがり、その名声の礎を築いた場所に戻る姿を一目見たいと熱望していた。アメリカだけでなく世界でも最も有名なサーキットのひとつであるこのサーキットで、伝説のレーサーが再びアスファルトに戻ってくると、サーキットには深いノスタルジアが溢れたのである。
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https://news.webike.net/motorcycle/474363/


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