ホンダHRC、横綱相撲で8耐4連覇! ヤマハワークス及ばず2位、ヨシムラが3位表彰台へ

SSTクラスを制したチームエトワール。大久保の安定したペース、渡辺のスピード、伊藤の成長が組み合わさった素晴らしいチーム。

 EWCクラスよりも改造範囲が狭く、よりノーマルに近いスペックで行なわれるのがダンロップタイヤのワンメイクで行なわれるスーパーストッククラス(=SST)です。開幕戦のル・マン24時間、第2戦スパ・フランコルシャン8時間耐久の2戦を終えて#55  ナショナルMOTOSホンダがランキングトップ、チーム18ポンピアーズIGOL-CMSが21ポイント差で2位、2ART BEST OF BIKEが3位、世界選手権レギュラーチームとして2年目を戦っている日本の#25 チームエトワールがランキングトップまで30ポイント差の4位、#41 カエディアDafy-Rac41ホンダ、#44 ホンダノーリミットが5位、6位に続いています。

 この中で鈴鹿8耐に来日したのは、#55 ナショナルMOTOSホンダ、#25 チームエトワール、#41 カエディアDafy-Rac41ホンダ、#44 ホンダノーリミット、そしてランキング11位の#777 ヴォイチックレーシングチーム、同14位の#49Rebo-M2の6チーム。これらのチームはEWCチームとの総合ポジション争いはもちろん、同じSSTクラスのライバルチームより高ポイントを獲得して最終戦ボルドール24時間へ…が目標となります。

 公式予選は#25 チームエトワールがSSTクラスのコースレコードで1位を獲得し、EWCクラスも交えた総合順位では20番手。以下#41 Dafy-Rac、#44 ホンダノーリミットが続きます。国内勢のSSTクラス勢では、#64 カワサキプラザレシングチームがクラス4番手(総合28番手)、#93 TONEチーム4413EVA02BMWが5番手(総合32番手)、#52 NCXXレーシングが6番手(総合33番手)というオーダー。この中では#93が2024年大会でクラス優勝しています。

 スタートからSSTクラスをリードしたのは#25エトワール。総合順位の20番手あたりで淡々と周回を重ねる。その後方に#44 ノーリミットと#41 Dafy-Rac、#93 チーム4413が総合30番手あたりでポジション争い。#25 エトワールは驚異の燃費を見せ、1回目のピットストップまでに全出場チームのなかでもほぼ最長の28周回をクリアし、一時は総合17番手までポジションアップ。エトワールを追うのは#41 Dafy-Rac、#44 ホンダノーリミット。#55 ナショナルモトは開始早々にトラブルと転倒に見舞われほぼ最後尾を走ります。

 #25 エトワールが1回目のピットストップでタイムロスする間には、#44 ノーリミットが逆転してクラストップに浮上。しかし73周目ごろに#44 ノーリミットがガス欠を起こし、西コースでストップ。マシンを押して帰ってくる間に総合40番手以下に順位を落としてしまいます。代わって#41 Dafy-Racがトップに立つも、開始3時間経過ごろに#25 エトワールが逆転。この直後、#41 Dafy-Racは1コーナーで転倒、大きく後退します。

 #25 エトワールがマイペースを守る中、後方からひたひたと追い上げてきたのが#93 チーム4413でした。同チームは3人体制での出場登録ながら、星野知也とレアンドロ・メルカドの2人で出走。同じBMW M1000RRをライディングし、大久保光/渡辺一樹/伊藤元治の3人で走る#25 エトワールとは体力の消耗具合が違いますが、5時間を経過したころ、ついに逆転。一時は45番手あたりまでポジションダウンした昨年のSSTチャンピオンチームがクラストップを走ります。

 しかしエトワールも底力を見せて、渡辺が星野をパスし逆転。セーフティカー介入の間に、渡辺がセーフティカーを追い越してしまうペナルティをもらったものの、レース終盤でもメルカドの逆転を許さず、#25 エトワールがSSTクラス優勝を達成! 純日本チームとして世界耐久にフルエントリーを始めて2年目、7レース目での初クラス優勝となりました。クラス2位にはSSTクラス2連覇ならずの#93 チーム4413、3位にアプリリアRSV4を使用する#49 Revo-M2が入賞する結果となりました。

 これでSSTクラスは#25 チームエトワールがランキングトップに浮上。2位に5ポイント差で#55 ナショナルモト、3位に#41 カエディアDafy-Rac41が付けていますが、SSTクラスは有効ポイント制をとるため、3レース分のポイント合計でタイトルが争われることになり、最低ポイントのレースを一戦切り捨てると、①ナショナルモト:81ポイント ②カエディアDafy-Rac:68ポイント ③チームエトワール:64ポイントとなり、チームエトワールはトップとの差17ポイントを追いかけて最終戦ボルドール24時間を迎えることとなりました。



見事にSSTクラス優勝を飾ったチームエトワール。写真の大久保光は鈴鹿8耐でのSSTクラスコースレコードを更新!



星野知也とレアンドロ・メルカドの2人で8時間を走り切ったTONEチーム4413EVA 02BMW。星野は53歳、レース中に負傷もし、レース後は歩くのもキツそうだった。

選手コメント

▪️優勝 #25 チームエトワール
大久保光:世界選手権に参戦を始めて今年で2年目になるんですが、母国開催の鈴鹿で初優勝できたのはすごくうれしいことだし、チームにとって特別なレースになりました。ポールポジションを獲って、SSTクラスのコースレコードを更新して優勝なんて最高です。路面温度60度なんていうレースで、転倒せずにしっかり走り切れたこと、チームがきちんと戦略を練ってくれたことが優勝につながったと思います。チーム全員が「勝つぞ」って気持ちでひとつにまとまったのが一番の勝因だと思います。

▪️2位 #93 TONEチーム4413 EVA 02 BMW
星野知也:今年は2人で走るレースになって、僕の年齢(=53歳)になるとすごくキツくて、体も悲鳴を上げていたんですが、チームみんなのサポートのおかげで最後はエトワールさんと戦うところまで来られた。最後は負けてしまってとても悔しいですけど、また来年頑張りたい!

 レアンドロ・メルカド:いやぁ暑かった。2人で走るなんて本当に大変で、こんなレースは初めてだった。最後の10周は本当にキツかった。それでクラス2位なんて優勝したようなものだよ。ホシノはすごいよ、53歳なんてレジェンドだよ。

▪️3位 #49 Revo-M2
ケビン・キャリア:2位のTONEチームはふたりで走り切ったなんてスゴいね。初めての鈴鹿で、こんなに暑いレースで、フリーでも予選でもマシンのセットアップがなかなか決まらなくて、でもレース本番はなんとかうまく行った。初参戦で表彰台に上がれるなんて夢のようだよ。

 

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ホンダHRC、横綱相撲で4連覇! ヤマハワークス及ばず2位、ヨシムラが3位表彰台へ【画像ギャラリー】
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