ホンダは、2024年のEICMAで初披露した中型電動ネイキッド「EV FUN Concept」の欧州公道テスト映像を公開した。開発を率いるのはCBRやアフリカツインなどを手がけた田中幹二氏。固定バッテリーと急速充電対応を備え、市販化へ向けて本格的な情報解禁が始まった!
田中幹二氏が率いる開発、ICE機20年の経験を電動化へ継承
2024年のミラノショーにて公開された鋭角なスタイリングの「EVファンコンセプト」は、ホンダ初の「ファンライド」を目的としたEVバイク。発表の翌春、大阪/東京/名古屋の各地モーターサイクルショーにて日本でも展示、また「2025年内の発売を目指す」とした発表もあり、同社初のフルEVスポーツモデルの登場は間近といえたが、春以降は一旦情報が途絶えていた。
このEVファンコンセプトについて、ようやく新情報が公開された。欧州ホンダが「EV FUN Concept」の開発状況を公表、欧州での公道テスト映像を公開したのだ。さらにディテールも明らかになっており、大型の固定式バッテリーや、通常の燃料タンクの位置に設置されたCCS2急速充電ジャック、フルカラーTFTメーターなどがハッキリ確認できる。
開発をリードするのは、CBR600RRやCBR1000RRファイアブレード、ゴールドウイング、さらにVFRやアフリカツイン、NT1100など数々の名車を手がけてきた田中幹二氏。1998年から2000年代半ばにかけてスポーツモデルの操縦性向上に尽力し、その後も大型モデルのプロジェクトを率いてきた実績を持つ。2022年以降は電動化部門でダイナミクス開発を担当、「ICE(インターナル・コンバッション・エンジン/内燃機関)」搭載モデル開発の長い経験をもとに、ファンライドを楽しめるEVバイクに携わっているという。
田中氏は「静かで滑らかな走りと、ライダーが風になるような一体感を追求した。欧州の公道で性能や充電、日常使用を徹底的に検証し、純粋な楽しさを持つ電動モデルを完成させたい」とコメントしている。
市販化に期待高まる「EV FUN」
EV FUN Conceptは「FUN」を冠する初の大型電動モデルとして開発され、静粛性と力強い加速を両立させた走行フィールを追求。徹底した耐久テストを経て、信頼性と楽しさを兼ね備える次世代バイクを目指している。ホンダはこれまでスクーターや小型モビリティでの電動化を進めてきたが、現在市販化されているのは脱着可能な「モバイルパワーパック」を利用するスクータータイプのみであり、スポーツライディングを楽しめるファンモデルは未だない。EV FUN Conceptは初の本格的なミドルクラスのロードスポーツとして、着実に市販化への動きは進行中のようだ。
Be the Wind | Honda’s First Electric Motorcycle
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
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ついに走った!ホンダの初EVファンモデルが公道へ 市販化は秒読み!?【画像ギャラリー】
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