50cc原付絶滅の救世主? ホンダの電動スクーター「EM1 e:」が日本の原付市場を変える!

20万円台のプライスタグが付けられるか?

シート下に交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を1個搭載する
シート下に交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を1個搭載する

「EM1 e:」に話を戻すと、欧州でのボディカラーはパールサンビームホワイトと、デジタルシルバーメタリック、マットガンパウダーブラックメタリックの3色が用意された。フラットフロアの足元は足載せ性もよさそうだ。ブレーキはフロントがディスクでリアがドラムだが、コンビブレーキを採用し制動力を高めている。

 収納はバッテリーを格納するためシート下へのメットインこそ不可能だが、最小限のラゲッジスペースは確保しているもよう。フロントカウル裏側にも小物入れがあり、もちろんリアキャリアにトップボックスも装着できる。灯火類はフルLEDで、消費電力を抑える仕組みだ。

 この「EM1 e:」だが、日本のバイク市場では重要な意味を持つ。冒頭でも述べたとおり、原付一種は「平成32年(令和2年)排ガス規制」への対応が難しい。50ccエンジンの市場がほぼ日本に限られるため量産メリットが活かせず、排ガス規制適応のためには法外な車両価格の値上げが避けられないためだ。「EM1 e:」は電動化によってその壁を破ろうとするわけだが、こちらにも不安がないわけではない。理由はやはりコストだ。

 たとえばホンダが現在ビジネス向けに市販している電動原付「ベンリィe:」の価格は36万3000円。3輪のジャイロe:に至っては55万円だ。排ガス規制適合にはお金はかかるが電動化も安上がりというわけではなく、原付バイクの値上げを招いてしまう可能性は高いのだ。

 もちろんホンダに代表される二輪メーカーはこのことを十分承知していて、現在必死の思いでコストダウンのネタを拾い集めている。規制延期の措置が切れる2025年までには、なんとか20万円台のプライスタグが付けられることを願いたいが、まずは先行発売される欧州で、「EM1 e:」がどんな価格を付けるのかを楽しみに待ちたい。日本の暮らしを支えてきた原付バイク。その火を簡単に決してはいけない!

【画像ギャラリー】日本導入が楽しみ! ホンダ初の電動原付「EM1 e:」はこんなバイクだ!(9枚)画像ギャラリー

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