激アツ、ヨンヒャク史上最強80psでキタ! レーサー並みのカワサキZX-4Rをジックリ解説

電脳はパワー+トラコン連動型の4モードに進化

海外で登場した2023年型ZX-25R/ZX-25RRと同様、4.3インチのカラー液晶を導入。サーキット向けのトラックモードも新採用した
海外で登場した2023年型ZX-25R/ZX-25RRと同様、4.3インチのカラー液晶を導入。サーキット向けのトラックモードも新採用した

 合わせて、電子制御系も上級版に進化した。

 ZX-25Rでは、2種類のパワーモード(フル/ローパワー)と3種類+オフが選べるトラクションコントロールを採用していた。ZX-4Rもこれは同様だが、新たに統合的な4モードを導入。パワーとトラコンが連動するスポーツ、ロード、レイン、ライダー(マニュアル)の4パターンが選択可能となった。

 メーターは、従来型ZX-25Rがアナログ式タコ+液晶スピードメーターだったのに対し、4.3インチTFT カラー液晶を採用。スマホとの無線接続も可能だ。

Wディスクとワイドタイヤ導入、上級サスのRRもアリ

フロントWディスクで制動力とコントロール性を強化。ディスク径はZX-25Rのφ310mmから290mmに小径化している。キャリパーは4ポットでZX-25Rと同タイプのようだ
フロントWディスクで制動力とコントロール性を強化。ディスク径はZX-25Rのφ310mmから290mmに小径化している。キャリパーは4ポットでZX-25Rと同タイプのようだ

 車体は、ZX-25R譲りの高張力鋼トレリスフレーム+湾曲スイングアームを採用するが、パワー増に合わせてブレーキを強化。ZX-25Rのフロントシングルディスクに対し、セミフローティングのWディスクを採用する。

 タイヤは前後とも1サイズワイド化。フロント120/70ZR17、リヤ160/60ZR17となり、80psを受け止めてくれるハズだ。

 SEグレードと最上級グレードのZX-4RRはプリロードが調整可能なショーワ製SFF-BPを採用。さらにZX-4RRのリヤには、カワサキ最高峰スポーツのZX-10Rも採用するショーワ製BFRC-liteを奢る。

 これらの装備を採用しながら車重は軽量だ。STDとSEは188kg、RRは189kgで、いずれもZX-25Rからわずか5~7kg増に抑えている。

 600cc2気筒を超える80psのパワーに、250並みの車重。1980年代に市販車ベースで争われた4ストローク400ccのTT-F3ワークスマシンに近い走りが味わえるだろう。しかも当時にはない電脳デバイスまでZX-4Rは装備するのだ。

RRは140万円程度? STDで110万円切りだと嬉しい!

各グレードの装備比較。SEはBFRC-liteが非装備の代わりに、アクセサリーが充実している。現時点では北米はRRのみ、欧州では3グレードが展開されている。※表は筆者作成
各グレードの装備比較。SEはBFRC-liteが非装備の代わりに、アクセサリーが充実している。現時点では北米はRRのみ、欧州では3グレードが展開されている。※表は筆者作成

 2月2日時点で北米および欧州仕様のみ発表されており、日本仕様のアナウンスはされていない。[追記:日本時間2月2日10時13分にカワサキがSNSおよび同HPで「2023年秋に向け国内導入の準備中」とアナウンスした]

 気になる価格は、北米仕様のRRで9699ドル(約125万4000円)。ちなみに北米版Ninja400は5299ドル(約68万5000円)で、国内では75万9000円で販売されている。この計算だとZX-4RRの日本仕様が登場する場合、138万円程度になるか?

 装備が簡素なSTD仕様は価格が未発表だが、国内で110万円を切るプライスだと嬉しい。400ccクラスとしては高めの値段設定だが、4気筒のCB400SBは104万600円だった。そして、これほどレーシーな400cc公道モデルは史上初だけに個人的には決して高くはないと思える。

 導入時期は2月以降で、北米は今春、欧州では今年秋の発売予定がアナウンスされている。国内の発売時期は不明ながら、今年3月の大阪&東京モーターサイクルショーで実物を拝める可能性が高いだろう。そして10月26日開幕のジャパンモビリティショー(旧称・東京モーターショー)で正式発表となるか? 

 いずれにせよ、ワクワクする内燃機関バイクの登場を拍手をもって迎えたい。国内登場と実際に走行できる日が待ち遠しい!

【画像ギャラリー】各部ディティールのほか、ZX-25Rとのスペック比較も必見!(14枚)画像ギャラリー

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