激アツ、ヨンヒャク史上最強80psでキタ! レーサー並みのカワサキZX-4Rをジックリ解説

激アツ、ヨンヒャク史上最強80psでキタ! レーサー並みのカワサキZX-4Rをジックリ解説

 カワサキがやってくれた! 本誌スクープどおりNinja ZX-4R/ZX-4RRが2月1日、欧米で正式発表。最高出力は驚きの77psで、ラムエア加圧時は80psをマーク。車重は180kg台と軽量だ。

 これは往年のTT-F3レーサーを彷彿とさせるスペックであり、現行の600ccツイン越えも果たした。

 海外では最短で2月以降、北米で今春に発売。国内での発売時期は秋が予定されているが、最もベーシックなグレードで110万円程度となるか?

文:沼尾宏明


【画像ギャラリー】各部ディティールのほか、ZX-25Rとのスペック比較も必見!(14枚)画像ギャラリー

最強に相応しい「頂点の捕食者」がコンセプト!

外観はほぼZX-25Rと同様で、世界スーパーバイクの最新ワークスカラーをまとう。海外で登場した2023年型ZX-25Rと同様、ウインカーがLEDとなり、灯火類はフルLEDに
外観はほぼZX-25Rと同様で、世界スーパーバイクの最新ワークスカラーをまとう。海外で登場した2023年型ZX-25Rと同様、ウインカーがLEDとなり、灯火類はフルLEDに

 EV時代に、とんでもないガソリンエンジンのバイクが発表された――。カワサキが2月1日(日本時間23時)に北米と欧州で発表した「Ninja ZX-4R」は、新作の399cc水冷並列4気筒を搭載。400ccバイク史上ブッチ切りの最大馬力となる77psを発生する。

 エンジンと車体は、2020年に登場したZX-25Rをベースにしながら、大幅なパワーアップとこれに見合った足まわり、電子制御デバイスを獲得。マシンコンセプトである「APEX PREDATOR」(頂点の捕食者)を体現しているのだ。

600cc級ツインよりハイパワー! 1万6000rpmまで回る!

エンジンはZX-25Rからボアを7mm、ストロークを7.3mm拡大し、399cc化。海外仕様の2023年型ZX-25Rもマフラーが大型化したが、ZX-4Rはそれ以上に大きい。
エンジンはZX-25Rからボアを7mm、ストロークを7.3mm拡大し、399cc化。海外仕様の2023年型ZX-25Rもマフラーが大型化したが、ZX-4Rはそれ以上に大きい。

 まずはエンジンから見ていこう。世界的にも珍しい400ccクラスの並列4気筒は、250ccのZX-25Rをベースに、ボア、ストローク共に拡大し、399cc化。レッドゾーンは1万6000rpm以降で、メーターには1万8000rpmまで刻まれる超高回転型だ。

 ZX-25Rからラムエアを踏襲し、最大で80psを実現。ZX-25Rの45ps(ラムエア加圧時46ps)から2倍近いパワーを達成している。これは当webを含め、大方の予想を軽く上回るスペック。SNSでも驚きの声に満ちているのだ。

 このパワーは国内仕様の歴代400ccクラスでブッチ切りの最高峰。従来はスズキGSR400の61psが最強(2009年型以降)で、昨年10月末に生産終了したCB400SF/SBは56psだっただけに、いかにZX-4Rがハイパワーかわかるだろう。

 さらにMT-07とYZF-R7(73ps)、Ninja650(68ps)など600ccクラスの並列2気筒モデルをも凌駕。後述するが、車重もこれらと同等なのだから実にレーシーだ。

 エンジンの吸気ポートはZX-10Rと同じ2段階で機械加工されたストレート形状。カムシャフトは軽量な鍛造だ。エンジンECUはZ H2と同様の最新プラットフォームとするなど、大型バイクの技術をふんだんに投入している。

 吸気バルブは大型の22.1mm径で、排気バルブは19mm径。さらにトリプルレートのバルブスプリングで高回転化を達成したという。バルブ挟み角は24.8度と狭く、燃焼効率の向上とコンパクト化を両立させた。

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