ヤマハが250クラスにもオフ車を投入するとの噂アリ!
さらにWR155Rの「次」が控えているとの噂もある。それは、主力の250cc(海外では300cc)クラスに「ヤマハが新型オフロード車を開発中」というものだ。
その詳細は全くの不明で、WR250R路線か、セロー250路線か、はたまた全くの別路線かはわからない。
まずWR250R路線である場合。WR250Rは最強のオフロード車を目指し、国内オフで初のアルミフレームや、チタンバルブを採用した高性能モデルだった。税込70万円を超える価格も大いに話題になったものだ。初代は2008年型でデビューし、排ガス規制に対応せず2017年に生産終了。高額のため、セールス面は苦戦したものの、今だに評価が高いモデルだ。
新型がこの路線だった場合、当然ハイスペックを追求したプレミアムモデルとなるだろう。
一方のセロー250は、1985年デビューの初代セロー225から続いたロングセラー。穏やかで粘り強い特性の空冷単気筒と軽量スリムな車体を持ち、足着き性も高かったため、万能モデルとして人気を博した1台だ。
野山を散歩するような「マウンテントレール」という独自の世界観を構築したが、2020年型で生産終了した(ただし北米ではXT250の名称で継続販売中)。
新型がセロー路線だった場合、性能も価格もある程度身近なモデルとなるハズだ。ただし前述したとおり、WR155Rがセロー250の領域をカバーできるなら、新型がWR路線の可能性は高まる。
またWR155Rの上級版として「WR」ブランドの拡充にもつながる。欧州など先進国市場では、KTMやハスクバーナなどエンデューロモデルの人気が高く、新生WR250Rがこれに寄せたキャラクターとなれば世界的に支持を集めそうだ。
寂しい国内250オフの現状、ヤマハがまたも新風を吹き込む?
現在の国内モデルで250ccクラスのオフロード車はホンダのCRF250Lシリーズのみ(カワサキのKLX230/Sは国内取り扱いが終了し、モタードのKLX230SMのみの販売となっている)。
ヤマハの場合、2017年にWR250Rが、2020年にセロー250が絶版となり、国内では売れ筋の250ccクラスにオフロード車をラインナップしていない。それどころか同排気量帯にはスクーターを除いてYZF-R25とMT-25の兄弟車しか展開しておらず、他メーカーと比べても寂しい状況だ。
セロー250の後継も嬉しいが、筆者としては「オフロードのYZF-R1」を標榜したWR250R路線の新型をお願いしたいところ。ヤマハの155シリーズは排気量の割にデザインと装備が本格的。またライバルとなるCRF250Lシリーズを打破するためには、WR250Rのようにスペシャルなバイクが望ましいのではないだろうか!?
そして初代WR250Rが登場した当時、国産250ccオフは排ガス規制(平成18年規制)で消滅の危機にあった。しかしWRがジャンルに新風を吹き込んだ過去がある。この状況は現在とよく似ており、ヤマハに期待せずにはいられない――。
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