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リアブレーキは1ポットキャリパーと、230mm径のディスクローターを組み合わせる。角形のスイングアームはスチール製だ。

 

ブームによるアドベンチャーバイクの復権

 アネーロは1999年モデルで生産中止となり、アネーロ以外のデュアルパーパスやアドベンチャーモデルの多くはそれよりも早く国内のラインナップから姿を消していた。BMWのGSシリーズだけは例外であり、定番モデルてして進化し続け、2000年代に入ると日本国内でアドベンチャーと言えばGSくらいしか新車で手に入れることができなくなっていた。ヨーロッパなどではヤマハがテネレシリーズの展開を続け、ホンダもトランザルプに加えてXL1000V バラデロなどを投入、スズキのVストローム1000などアドベンチャーバイクの流れにあるモデルは存在し続けた。

 我が道を行くBMWのGSはフラットツインのRシリーズとは別に、並列2気筒エンジンを搭載したFシリーズを展開。このあたりからGSブームとも言える動きが見られ始め、世界的な「アドベンチャーバイクブーム」へと発展し、トライアンフやKTM、果てはハーレーダビッドソンまで巻き込むこととなった。

 当然国内メーカーもその動きに連動して新型モデルの投入を始め、カワサキは2008年にヴェルシス650を、2010年にヴェルシス1000を発売してデュアルパーパス路線に本格復帰。国内向けには2017年にヴェルシスX250ABSツアラー/ヴェルシスX250ABSを発売した。スズキは2013年にVストローム650を国内導入し、その後シリーズをフルラインナップで展開。250ccクラスには2017年に2気筒のVストローム250、2023年に単気筒のVストローム250SXを投入した。ヤマハは2020年からテネレ700を国内導入、ホンダは2016年にCRF1000L アフリカツインを復活させ、400/700/750XやCRF250ラリーなどを投入。2023年にはトランザルプ750も発売している。

 ヴェルシスX250シリーズは、直接的なライバルとなるVストローム250やCRF250ラリーなどと共に、軽二輪クラスのアドベンチャーバイクシーンを盛り上げている。ヴェルシスX250シリーズはニンジャ250系の並列2気筒エンジンを搭載しており、成り立ちなどから考えてもアネーロの子孫と言えるモデルであると言える。カワサキのKLE250アネーロは、間違いなく軽二輪クラスアドベンチャーモデルの先駆者であったのである。

 

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ヴェルシスX250シリーズは、アネーロの子孫と言えるアドベンチャーバイク。水冷並列2気筒のニンジャ250系エンジンを搭載し、フロントホイールは19インチだ。

 

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Vストローム250は前後17インチのキャストホイールを装着し、よりオンロード向けとなる。単気筒のVストローム250SXもラインナップされる。

 

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CRF250ラリーはオフロードバイクベースのラリー仕様。ただし、エンジンはCBR250R由来の水冷のDOHC単気筒だ。

 

KLE250アネーロ主要諸元(1995)

・全長×全幅×全高:2150×825×1165mm

・ホイールベース:1445mm

・シート高:805mm

・乾燥重量:146kg

・エジンン:水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 248cc

・最高出力:35PS/11000rpm

・最大トルク:2.4㎏m/10000rpm

・燃料タンク容量:12L

・変速機:6段リターン

・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク

・タイヤ:F=3.00-21、R=120/80-17

・価格:44万9000円(当時価格)

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/385490/

軽二輪アドベンチャーモデルの先駆者、KLE250アネーロ【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=385490

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