2ストロークレーサーレプリカ最後のサラブレット、V型エンジンを積むTZR250R

シートは乗り心地よりもコントロール性を重視した、厚みの薄いもの。当時のレーサーレプリカは、基本的に乗り心地は二の次であった。

 

20240714_TZR

レーサー然としたシートカウルに、申し訳程度のタンデムシートが取り付けられている。テールライトやウインカーもできる限り小さくデザインされている。

 

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チョークレバーがフレーム左側に取り付けられる。デルタボックスフレームに搭載されるエンジンは新設計のV型で、撮影車の1992年式にはフルパワーの45PS仕様で搭載される。

 

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ステップはアルミパーツが多用された、レーシーなデザインのもの。肉抜きされたヒールプレートなど、細部までこだわって作り込まれている。

 

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フロントブレーキは4ポットキャリパーを282mm径のローターと組み合わせ、ダブルで装着。ホイール系は17インチで、フロントフォークは倒立タイプだ。

 

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スイングアームの左側はストレートな角形形状。サイレンサーは秘技よりも低い位置に出ている。

 

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2ポットキャリパーと210mm径ローターを組み合わせるリアブレーキ。スイングアームの右側は、大きく湾曲している。

 

2ストロークレプリカよ永遠に

 最後のTZRとなった3XCV型は、排出ガス規制によって生産中止となる1999年まで生産が続けられた。ライバルNSR250Rは1993年にフルモデルチェンジし、スイングアームをプロアーム化したMC28型となり1999年まで生産が続けられた。RGV250γは1996年に完全新設計のフレームに完全新設計のエンジンを搭載したRGV-γ250SPへとフルモデルチェンジし、NSRやTZRと同じく1999年に生産を終了した。

 ヤマハは純粋に2ストロークエンジンの可能性を追求してきたメーカーと言える。その努力の結晶である2ストロークモデルたちは排出ガス規制と共にラインナップから姿を消してしまったが、その輝きは今も褪せてはいない。強力なライバルたちと互いに切磋琢磨し速さを追い求めたTZRは、レーサーレプリカのサラブレッドであったと言えるだろう。

 

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TZR250シリーズの最終型となったのは、TZR250SPRは1995年に登場。それまでのRSとSPを統一し、乾式クラッチ+クロスミッション仕様で、トリプルYPVSを備える。

 

 

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NSRシリーズの最終型となるのはこのNSR250R SP。プロアーム化されたリアアームを持ち、マグネシウムホイールや乾式クラッチを備えていた。

 

 

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1996年にフルモデルチェンジを行ない、70°のV型エンジンを搭載したRGV-γ250SP。乾式クラッチとカセットミッションを標準装備した、レディ・トゥ・レースな車両だった。

 

TZR250R主要諸元(1992)

・全長×全幅×全高:1960×680×1075mm

・ホイールベース:1340mm

・シート高:780mm

・車重重量:146kg

・エジンン:水冷2ストローククランクケースリードバルブV型2気筒 249cc

・最高出力:45PS/9500rpm

・最大トルク:3.8㎏m/8000rpm

・燃料タンク容量:15L

・変速機:6段リターン

・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク

・タイヤ:F=110/70-17、R=150/60-17

・価格:63万9000円(当時価格)

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/387840/

2ストロークレーサーレプリカ最後のサラブレット、V型エンジンを積むTZR250R【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=387840

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