名前だけは隣合わせのような間柄に見える新幹線駅と在来線駅、電車以外の直通移動手段は潤沢にあるのか、今回は神奈川県と兵庫県の2カ所をご紹介!
(記事の内容は、2025年12月現在のものです)
執筆・写真/中山修一
※各バス路線の運行データは、2025年3月/8月現在のものです。
※2025年12月発売《バスマガジンvol.131》『出張バスマガWEB』より
■「新」のつく新幹線駅
「新青森」、「新横浜」、「新八代」などなど、フル規格の新幹線に関する限りは、上越新幹線を除いて(新潟はナシ)、ほとんどの路線に「新」のつく駅があり、このタイプの駅名にはほぼ必ず、元になった地名を名乗る在来線の駅が別の場所に建っていて、大抵はお互い離れた位置関係にある。
■よく似た名前のアカの他人?
さてその「新○○駅」と、オリジナルの「○○駅」。ちょっと人間関係に例えて、双方の親密さを考察してみると、場所が離れているため、元々それほど縁の深い関係があったとは言えなさそうで、お互い、似た名前の人が隣町にいるのは知ってますよ……くらいのアッサリした間柄に思えてくる。
そのせいか、「新○○駅」~「○○駅」間を移動しようと思ったとき、同じ地名を使っているのだから、双方の距離を感じさせない、ノンストップ直行型の交通手段が余るほど用意されていて、いつでも好きな時に互いの駅同士をすぐ行き来できる! といったイメージはそれほど沸かない気がする。
両駅間のアクセスに使える在来線や私鉄の電車に関しては平均的、あるいはそれ未満の利便性。とくに電車やタクシー以外の公共交通機関=路線バスとなれば、場所を選ばず“極細”なダイヤが待っていそうな予感。果たして実際のところ、どうなっているだろうか。
■新横浜駅と横浜駅のバス事情
今回は全国に点在している新幹線の新○○駅の中から2カ所をセレクト。現地へ赴いて電車以外の交通事情を確かめてきた。1カ所目は神奈川県。東海道新幹線が通る新横浜駅と、JR在来線ほか民鉄各線が乗り入れている横浜駅だ。
両駅は直線距離で約5km離れた位置関係にあり、電車で駅間を移動する際は、JR横浜線か横浜市営地下鉄ブルーラインで直通できる。
では路線バスでのアクセス事情はどうだろう。電車は2路線から選べる上に10~12分おきくらいに出ているため比較的潤沢な印象があり、それなら新横浜駅~横浜駅を結ぶ路線バスも、複数の路線・系統が用意されているのでは? と少し期待したくなる。
新横浜駅前にはバスターミナルがあり、高速バス、空港連絡バス、一般路線バスと、バス自体は結構な数が発着している。そんな中、新横浜駅~横浜駅直通バスの実態にクローズアップしてみると……!? なんと、1路線のみなのだ。
■新横随一のレア路線
たった1つしかない直通バス……相鉄バスが運行する「浜1系統」がそれだ。このバスは新横浜駅~横浜駅西口を結ぶ一般路線となっている。
ここでたとえ直通バスが1路線しかなくても、本数が多ければ電車と同様“潤沢”と言って良い。では「浜1系統」のダイヤがどうなっているか蓋を開けてみると、1日6本! 2~3時間おきに1本という、紛うことなき都会のローカル線である。
■間を取り持つ生活路線
そんな浜1系統、どんな所を通るバスなのか。
新横浜を出発すると、一旦横浜とは逆方向に進む形で、横浜線の新横浜駅隣にある小机駅に立ち寄る。その後は住宅地の続く、やや狭めな道を巧みに通り抜けていき、鉄道が通っていないエリアを経由しながら横浜方面へと南下していくルートだ。
新横浜駅出発時点で10名ほど、最終的には立席でも少々厳しいほど乗車があり、浜1系統はどちらかといえば新横浜~横浜への直通移動のためではなく、途中に通る鉄道のない住宅地と主要駅とのアクセスを主軸に置いた、生活路線の様相が強めな印象を持った。


