鉄道廃止から38年……今も走り続ける国鉄代替バス 〜ニセコバス 小沢線〜

■バスで廃線跡巡りは可能か

 代替バスで気になるポイントの一つが、鉄道時代の遺構をセットで見に行けるかどうかだ。岩内線の遺構はあまり残っておらず、旧「幌似駅」跡くらいだ。

 幌似鉄道記念公園の名称で整備され、駅舎とホーム、旧型客車1両と緩急車を屋外展示している。ただし、過去に行われた道路工事の関係で移設したため、現在の設置場所は鉄道時代と異なるらしい。

 ここをバス利用で見学する場合、「共和役場前」が最寄り停留所となる。バスのメインルートから外れており、徒歩で10分ほど移動する。

 バスの本数があまり多くないのもあり、来た道を戻らない場合は次のバスまで大体2時間くらいと、だいぶ余裕を持った滞在時間ができる。

 また、終点の岩内ターミナルの隣に、旧岩内駅跡を示す案内パネルが置かれた広場があるほか、バスターミナルから徒歩15分くらいの岩内町郷土館に、岩内線で使われていた鉄道関連用品などが展示されている。

■着いた先はどこへ行ける?

岩内の公共交通機関の拠点になっている岩内ターミナル
岩内の公共交通機関の拠点になっている岩内ターミナル

 岩内ターミナルに到着後、同じバスで戻るのが最も単純であるが、更にその先・足跡が付いていない方へ向かえるなら、そっちを選びたくなるものだ。

 例として挙げられるのが、まずは1時間おきに出ている、北海道中央バスの「高速いわない号」を使うというもので、これに乗れば札幌駅前まで直通で行ける。

 一般路線バスにこだわるなら、一つ目が寿都ターミナル行きのバスに終点まで乗り、そこからJR函館本線の黒松内駅まで抜けてJR線で長万部方向へ南下するルート。

 二つ目は、北海道中央バス神恵内線で北上して、終点の神威岬まで行き、神威岬でバスを乗り継いで小樽へ抜けるルートが作れる。

 ただし、一般路線バスこだわりルートはいずれの場合も夏ダイヤが前提。バスの本数も超少なく、あくまで「行けなくはない」レベルに留まるので悪しからず…。

【画像ギャラリー】ニセコバス小沢線で国鉄岩内線を偲ぶバス旅(5枚)画像ギャラリー

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