バスを運転できちゃうってマジ!? 西鉄のイベントがよだれモノすぎる

バスを運転できちゃうってマジ!? 西鉄のイベントがよだれモノすぎる

 西鉄旅行では、西日本鉄道西鉄バス研修センター(大野城市山田)と共催して「バスの日」を記念したツアーを企画することにより、路線バスに親しみ、環境にやさしい公共交通への理解を深め、バスドライバーへの興味を持ってもらいたい考えだ。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)

■「バスの日記念・路線バス運転体験ツアー」

営業所に置かれているシミュレータ
営業所に置かれているシミュレータ

 バスの日を記念して西鉄旅行は、西日本鉄道の西鉄バス研修センターと共催し、「西鉄バス研修センター内」で座学から路線バス運転まで体験出来る貴重なツアーを実施する。

 本ツアーでは、普段は立ち入ることができない日本最大級のバス会社の研修センターに案内される。

 西鉄バスグループ全体を通した年間輸送人員は約2億人以上、また年間総走行距離は約1億万km以上だ。一日平均1000台以上のバスが稼働している。

 ツアー当日には、一日入校体験として安全への理解・適正検査・運転シミュレーターなど使用して、バス乗務員の研修にも実際に使用している適性検査から実車のバス運転までを体験する。

 バス専用機器にも触れることができる貴重な体験ツアーになると同時に、地域社会になくてはならないバスへの理解を深め、関心をもっていただくきっかけにしてほしい考えだ。

■バスの日を契機に!

標準カラーの西鉄バス大型車
標準カラーの西鉄バス大型車

 9月20日は「バスの日」だ。1903(明治36)年9月20日に、日本ではじめてバス会社が営業をスタートした出来事にちなんで、全国バス事業者大会によって制定された。

 はじめてバスが走行したのは、京都府の堀川中立売~七条~祇園間で、現代のバスとは異なり、蒸気自動車を改造した車両で、6人乗りという小さな乗り物だった。

 記念日の制定に至ったのは、日本国民にバス事業について理解を深めてもらい、公共交通機関として利用促進を啓発することがひとつの理由だった。

 また現在問題になっている、バスの乗務員不足を解消したり、子どもとバス乗務員との交流を深めたりという目的を掲げ、「バスの日」には毎年さまざまなイベントやキャンペーンが実施される。

■この取り組みにおける効果とは!?

バスの運転体験会を抽選ながら無料で実施していた時期もあった
バスの運転体験会を抽選ながら無料で実施していた時期もあった

 西鉄では現在のように乗務員不足が深刻になっていない時期にも、バスの運転体験会を抽選ながら無料で実施していた実績があり、普通免許さえあれば教習所内で路線バスタイプの教習車に乗せてくれた。

 もちろんマニュアル車しかない時代で坂道発進もクランク通過もいきなりやらされた。

 そういった体験を通してバスの運転は車両感覚をつかまなくてはならないということはあれども、動かすだけであれば意外に難しくないということを知ってもらう目的もあったのだろうと、今になって免許を持ってみるとわかる狙いもあったような気がする。

西鉄はもともと事業者とファンの壁を低くしようとしてくれていた
西鉄はもともと事業者とファンの壁を低くしようとしてくれていた

 もちろん営業運転をするにはもっと訓練を積まねばならないのは当然だが、とにかく動かすという障壁を低くした意義は大きかった。

 当時の大排気量ディーゼル車はガソリンエンジン普通車よりもエンストしにくく、意外にも坂道発進が楽なのは確かだ。

 さすがに現代では、就職の意思とは無関係にツアーを企画して単純な体験旅行として参加してもらうことに、よりさらに障壁を下げなければならない状態なので、さまざまな工夫を凝らした結果なのだろうと考えられる。

 これであれば就職を考える人も、運転したいマニアの人もとりあえず参加してバスの運転という貴重な体験ができる意義は大きい。

 鉄道・航空・バス等の趣味分野でバスマニアは実際に運転することができるのは大きい。

西鉄バス北九州の車両
西鉄バス北九州の車両

 もちろん、西鉄としては乗務員確保のきっかけになればとの想いはあるだろうが、ツアー代金を支払ってでも運転してみたい人は多いはずだ。

 そういう人の中から将来の運転士が育ってくれればいいのではないだろうか。

 もっとも趣味の延長では生活していくことは困難なため、運転士の待遇や労働時間等(特に拘束時間に対する賃金)、安心して働き続けられる事業者側の努力も必要なのは言うまでもない。

【画像ギャラリー】西鉄がバスの日記念で運転体験ツアーを実施(6枚)画像ギャラリー

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