■適性は検査ではなく立派な試験だ!
一般的に適性検査や視力検査と呼ばれるものは実は検査ではなく試験なので不合格だと免許証の更新はできない。
試験なので仮に免許更新ができなくても東京都の場合は支払い済みの手数料は返還されない。
担当の警察官が更新免許証の種類を確認して視力検査機の説明をする。通常の視力は切れている輪っかの方向を口頭で伝えるだけでよい。
原付・小特は両眼で0.5以上、第一種の中型8トン限定・準中型5トン限定・普通・二輪・大特・普通仮免は両眼で0.7以上かつ一眼でそれぞれ0.3以上。
すべての第二種・第一種の大型・中型・準中型・けん引・大型、中型。準中型の仮免は両眼で0.8以上かつ一眼がそれぞれ0.5以上が必要だ。
これは眼鏡等の条件があれば眼鏡やコンタクトレンズで解決する。
■ドキドキが止まらない深視力試験!!
そして、すべての第二種・第一種の大型・中型・準中型・けん引・大型、中型。準中型の仮免にある試験が深視力だ。
三かん法という3本の棒のうち真ん中だけが動く中で、3本が一直線に並んだ時にボタンを押す。
中央の棒だけが前後に動くので、3回連続でボタンを押さなければならない。その誤差が平均で2センチメートル以下だと合格だ。
試験スタートの合図は特にないので、のぞいた時にはすでに動いている。最初のタイミングで押せばその後2回連続で押す必要がある。
中央の棒が手前に動いて来ているときに1回目を押せば、2回目は向こう側に戻っているとき、3回目は再度こちらに向かっているときだ。
どちらを1回目にしてもよい。二種免許や大型免許では深視力検査が慣れないものなので恐怖に感じるが、特に問題なく合格したので次に進む。
■ホッとひといき写真撮影
免許情報の登録をしてもらうと次は写真撮影だ。ちゃんと鏡が置いてあるので身だしなみを整えて撮影に挑む。
眼鏡のレンズが反射するという理由で裸眼で撮影することになった。指定警察署では持参写真での更新はできないので、希望する方は試験場へ行くしかない。
長々と書いたが、写真撮影まで来るのに庁舎に入ってから10分しか経過していない。いかにシステム化されているのかがわかる。
ここまで終わると教本や資料が入った封筒を受け取り1階の講習室に入る。講習室は自由席で椅子しかない。
13時に並んだ全員が入るのを待って講習がスタートする。以前は講師のあいさつから、ここ5年間で変わった交通ルールや事故死亡者数等が伝えられた。
おそらくコロナの影響だろうか、それも含めてすべてビデオに収録されていて口頭では挨拶だけになっていた。
ビデオはおよそ30分で、教本の指定ページを解説して事故の恐ろしさを知ってもらうビデオになり、それが終わるころには全員分の免許証が出来上がっている。
■入って出るまで正味45分!
ビデオが終わると手元にある講習指定書に記載されている照会番号で呼ばれ引き換えに新しい免許証が交付される。
ちなみに古い免許証は2階の免許情報登録終了後にパンチで大穴を開けられて返還される。
新しい更新済み免許証の氏名・住所・生年月日・免許の種類等を確認して間違いなければ交付された順番で庁舎を出て終了だ。
13時に庁舎に入ってから出るまでにかかった時間は手続きを含めて正味45分だった。
ゴールド免許の特典は更新手数料の安さや更新時間が短いことが目に見えるものだが、それしかなくても「次回もゴールド!」という意識を持てば安全運転に努めるようになるのではないだろうか。みんながそう思えば避けられた事故は減るのだろう。
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