日本を代表する観光スポットのひとつと言えばお城だが、ランドマークになり得る場所ゆえに、最寄りのバス停名も自動的に「○○城前」になるのだろうか? 和歌山城へ行って確かめてみると……!?
文・写真:中山修一
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■まずは国宝にもなった名城から
和歌山県を代表する史跡となっている現在の和歌山城は、羽柴(豊臣)秀吉の命により、1585年に築城が始まったのを起源に持つ。標高48mの山の上に造らた平山城で、天守ができたのは1600年頃と伝えられる。
200年以上にわたって和歌山の街を見守り続け、1846年に天守が落雷で焼失するも1850年に再建。明治時代の廃城令を生き残り、1935年には国宝に指定されたが、1945年の空襲によって再び焼失。
1958年に、鉄筋コンクリートで姿形をほぼそのまま再現した、外観復元天守が再建され今日へと至る。お城がある場所には、庭園や動物園、歴史資料館、神社などが併せて置かれている。
■で、和歌山城ってどこにある?
地名を冠するだけに和歌山市内がお城の所在地。市内には交通拠点が2箇所あり、JRと和歌山電鐵の和歌山駅、南海電鉄の和歌山市駅に分かれている。直線距離で2.2kmほど離れた位置関係だ。
和歌山城は、JR和歌山駅から1.9km、南海和歌山市駅から1.4kmといったところ。どちらの駅からも徒歩圏内と言えるが、和歌山駅〜和歌山市駅を連絡する路線バスがお城の近くを通り、バスでのアクセスも容易になっている。
駅間連絡バスは、JR和歌山駅発で日中大体12分おきと本数が多く利用しやすい。その他にも和歌山城の近くを経由する路線が結構ある。高速バスを除いた、いずれの路線も地元の民営バス事業者である、南海グループの和歌山バスが運行している。
■果たしてそのバス停名は!?
JR和歌山市駅西口のバスターミナル3番乗り場から出ている、南海和歌山市駅行きのバスに乗車してみると、どこが和歌山城の最寄りバス停であるのか、間違えようのない結果が待っていた。バス停の名前……それは「和歌山城前」だ。
和歌山城前と付けられた停留所は、お城の表玄関である大手門の前と、お城から若干オフセットした位置に、路線バスの系統ごとに分けて置かれている。JR和歌山駅〜南海和歌山市駅の連絡バスは後者の停留所を使用する。