最後の国産2階建てバスがダイヤ改正で定期運用離脱ってマジ?

最後の国産2階建てバスがダイヤ改正で定期運用離脱ってマジ?

 ジェイアール東海バスのエアロキングがダイヤ改正によりまもなく定期運用から離脱する。日本で最後まで製造していた三菱ふそうのダブルデッカー車であるエアロキングに改めて乗ってみたのでレポートする。

文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■ダイヤ改正により定期運用離脱!

ダイヤ改正で定期運用から離脱するエアロキング
ダイヤ改正で定期運用から離脱するエアロキング

 春が近づくと気になるのがダイヤ改正だ。より使いやすく便利になるとともに消えていくものもあり、ダイヤ改正前にはさよなら列車や記念イベントが開催されることも多い。バスでも同様で、人気を誇った車両がいよいよ引退するので、乗車した様子をお届けする。

 金曜日に乗車したのは名古屋駅からの高速バスだ。太閤通口を出ると見えてくるのが今回の出発地であるJRハイウェイバスのりばである。休み前ということもあり、各地へ出て行くバスは軒並み満席となっていて、この表示を眺めているだけでも人の波が戻ってきたことを実感する。

エアロキングが堂々入線
エアロキングが堂々入線

 しばらくバス停で待っていると、ひときわ大きなバスが到着した。今回乗車する新東名スーパーライナー10号、三菱ふそうのエアロキングである。

 現在2階建てバスにはエアロキングとスカニア・アストロメガ(J-InterCity DD)の2種類があり、全国を駆け巡っているが、エアロキングは1980年代後半に製造されJRバスグループで、東名ハイウェイバスや夜行便「ドリーム号」で活躍した。ただ2010年に三菱ふそうで生産が終了してからは少しずつ数を減らしていき、現在JR東海バスでは3両が走行しているのみとなっていた。

 そして先日発表された3月1日のダイヤ改正にて定期便からの引退が発表されたわけである。詳細についてはJR東海バスのホームページで確認してほしいが、昼行夜行共に1本ずつ名古屋駅と東京駅を出発するバスが最後の運用となる。

仕切り付きのシート
仕切り付きのシート

 到着した姿は通常の高速バスより大きさも違うため堂々としており存在感も感じられる。バスは到着後トランクを開きいつもの乗車手続きが始まった。筆者も手続きを行い荷物を預けた後早速乗車した。

 出入り口を入ると、すぐ横に階段があり2階へと上がることができる。左側には1階席が並んでいる。ここは1列+2列の3列シートだ。 今回筆者が座ったのは2階の最前列である。この座席は他の座席とグレードが違い、ビジネスシートと呼ばれている。

 通常座席の3列分のスペースに2列の座席を配置し、配列は先程の1階席と同じ1列+2列であるが2列の方は大きなパーティションが取り付けられていて、お互いのプライバシーが保たれるようになっている。

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