バスを走らせるには燃料が必要だ。燃料電池車ならば水素だが、電気車でも充電は必要だし、内燃機関で走るディーゼルバスには軽油が必要だ。日本の多くのバスでディーゼルエンジンが主流だが、長距離バスではどれくらいの燃料を消費するのだろうか。百科事典ではないので、すべての事例を網羅することはできないが一般論として話のタネとしてお読みいただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】長距離高速バスは給油しなくても大丈夫? 路線車・高速車・ダブルデッカー車(7枚)画像ギャラリーエンジンはディーゼル!
バスのエンジンはディーゼルだ。ガソリンエンジンと違いスパークプラグはない。空気の圧縮だけで高温を作り出し、そこに燃料を噴射することにより爆発させる。ディーゼルエンジンの強烈なトルクが重いバスの車体を動かす。燃費はエンジンにより、または用途により著しく異なるが、ざっくり2-4km/lといったところだろうか。
街中を走る路線バスタイプのバスでも、高速道路を100km/hで巡行しようと思えばできる。しかし元の用途が街中の路線用なので高速ギアを装備しておらず、低速ギアで高速道路を走れば当然ながら燃費は悪くなる。
逆に高速道路を巡行する用途の高速車が、街中で一般路線車のような走行をしていてはやはり燃費は悪くなる。要するにバスは用途により最適なセッティングにされているということだ。
燃料タンクは?
ディーゼルエンジンの燃料は軽油だ。バスの燃料タンクも用途に応じて積まれているので一概には言えないが200-400リットルといったところだろうか。これに燃費を掛け合わせると航続距離は高速車で1000km弱といったところだ。
路線車は何度も営業所に入庫するので、その都度給油しようと思えばできる。しかし長距離の高速車ではどうしているのだろうか。短距離の都市間高速バスでは50-100km程度、中距離でも200-300km程度なので出発時に満タンにしておけば、到着先の営業所で給油することができ何の問題もない。
長距離でも500kmで燃料が底をつくことはないので、これも大丈夫だ。しかし1000kmとなるとバスを選んでしまう。燃料タンクが複数または大型のものを積める車種でないと巡行距離が足らないことは起こりうる。
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