中古車もほぼなし!! 我らがベンツも木から落ちる!? メルセデスの大失敗作2選

中古車もほぼなし!! 我らがベンツも木から落ちる!? メルセデスの大失敗作2選

 怖い人が乗っているブランドなんていうのはもう遠い昔の話。近年のメルセデス・ベンツは、どのクラスを選んでも失敗することはない。しかし、長い歴史の中には疑問を感じるようなクルマも存在していた。同じ時代に存在していた初代Aクラスとバネオである。

文:伊達軍曹 写真:メルセデス・ベンツ

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現代もステイタス性が強いメルセデス・ベンツブランド

メルセデス・ベンツのエントリーモデルである現行Aクラス。安全性、走行性能などの基本性能をガッツリと確保しつつ、489万円〜と価格もきっちり抑えられている。非常にコスパの高いコンパクトモデルと言えるだろう。
メルセデス・ベンツのエントリーモデルである現行Aクラス。安全性、走行性能などの基本性能をガッツリと確保しつつ、489万円〜と価格もきっちり抑えられている。非常にコスパの高いコンパクトモデルと言えるだろう。

 何かと毀誉褒貶もあるメルセデス・ベンツというブランドだが、その車自体はたいてい素晴らしい。

 もちろん、ときには「…ちょっと微妙かも?」と感じるモデルや世代が登場する機会がゼロなわけではない。だが、そんな場合でも「最低限のライン」は常に超えていた。

 そしてブランドイメージというかステイタス性というか何というかの部分に関しても、メルセデスはおおむね常に素晴らしい。「今どき車でステイタスうんぬんを語るなんてナンセンスだよwww」という意見も昨今は多く、それについては、筆者もまったく賛同しないわけではない。

 だがしかし、やはり今でも車は「ステイタス」と深く結びついているというのがこの世の真実だ。そしてメルセデス・ベンツのスリーポインテッドスターは、やっぱりなんだかんだで強烈なステイタスシンボルであり続けているのだ。

 そこを無理に否定したがるのは、過度にディープな車好きという人種だけである。そんなこんなで筆者は“ベンツ”のことがけっこう好きで、エラソーな言い方で大変恐縮だが、認めてもいる。

メルセデス・ベンツの黒歴史、初代Aクラス

販売直後に転倒の恐れがあるとリコールされ、色々な意味でメルセデス・ベンツの歴史に名前を残した初代Aクラス。当時の新車価格は約230万円〜。
販売直後に転倒の恐れがあるとリコールされ、色々な意味でメルセデス・ベンツの歴史に名前を残した初代Aクラス。当時の新車価格は約230万円〜。

 だがそんな筆者でも「これはあきらかに駄作とでしょ!」と思わざるを得なかったメルセデス・ベンツ車が2車種だけある。ひとつは、1998年に発売された初代Aクラス(W168)だ。

 2005年からの2代目Aクラス(W169)はまあまあマトモになり、その後の3代目(W176)は「イイ!」というニュアンスに生まれ変わり、そして現行型である4代目(W177)は「最高やんけ!」と感じる境地に達した。

 だが初代Aクラスは本当にダメなコンパクトカーだった。すべてがガタピシしていて、これといって良いところがひとつもなかった。

 いや、いちおう普通には走るので「まったくダメ」ということもないのだが、メルセデスが作る車が「普通に走る」ではダメなのだ。

 メルセデスには、もっとこう人が思わず「なんじゃこりゃあっ!」と良い意味で叫ぶぐらいのモノを世に送り出さなければいけない。

 その意味で初代Aクラスには「なんじゃこりゃっ!」が特になく、それを国産コンパクトカーの倍ぐらいの値段で売ろうというのだから、筆者は当時「このままメルセデスのブランド神話は崩壊してしまうのではないか?」と、勝手に心配していたものだ。

 今、中古車情報サイトを見てみたら、初代Aクラスはまだしぶとく2台ほどが流通している模様。

 価格は総額40万~60万円ぐらいと、この年代の小型車としてはまあまあ高い水準なので、「もしかしてネオクラシックとして人気が出てきたのかな? じゃあ俺も買おうかな?」なんて早とちりする人がいるかもしれないが、やめておいたほうがいいと申し上げたい。

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