家ではこれだけを飲む!
リモートワークで家から出ない場合は2リットルのレモン水だけを飲むことにする。そこで第3のエコの登場だ。せっかく作ったレモン水がぬるくなってしまっては美味しくないので、家庭用のガラス魔法瓶を使い冷たいままサーブする。
ピーコック魔法瓶のガラス製魔法瓶は2.2リットル入り、昔なつかしい空気圧で中身を出すタイプだ。
そして炭酸とドライアイス以外は基本的に何を入れてもよく、温冷両用なので冬でも使える。氷を入れることを考えるとレモン水の濃度を少し濃くしてもよいが氷の量次第だろう。これで電力を使わず氷だけで丸1日冷たいレモン水がいくらでも飲めるのでエコだ。
ピーコック魔法瓶は日本では知名度は高くないが、ガラス製魔法瓶を今でも作っている数少ない老舗のメーカーだ。しかし海外では見かけることが多く、それは輸出品が多いからだ。同社に取材したところによると、ステンレス製真空魔法瓶よりもガラス製の方が保温保冷能力は高いとのことだ。
持ち運びに不利でガラス製なので取り扱いに注意を要するが、特に家庭用にはガラス魔法瓶がおススメだとのことだ。
長距離バスでも持ち込んでゴクゴク!
では長距離バスではどのようにして持ち運ぶのか。前出のピーコック魔法瓶によれば、さすがにガラス魔法瓶は持ち運びに不利なのでステンレス製の方がいいとのこと。そして長時間バスに乗ることを考慮すると約2リットル入るステンレス製魔法瓶を選んでくれた。
特徴は口が大きいのでスーパーで売られているロックアイスも楽々入り、揺れるバスの中でもレバーを上げるだけで付属のコップに注げることだ。約14時間乗車の西鉄の「はかた号」に持ち込んでみたが、20時間程度は氷が残り続けたのでいつ飲んでもキンキンのレモン水だった。
今回は撮影のため2リットルにしたが、大は小を兼ねるということでお許しいただきたい。はかた号は新宿から博多までの間で2回しか降車休憩がないので、乾燥する車内でのどの渇きにあえいでしまうよりはよいと考えた。
大は小を兼ねるので、前述した家庭用でも兼用することができ、これ1本で家でもアウトドアでも活躍する。なお氷の量は好みでよいが、そもそも2リットル近く入るので1.1kgのロックアイスは全部入る。
よって一人暮らしでもスーパーで売られている氷を全部入れてしまえばよい。その場合、液体は1リットルしか入らないので前日に作って翌朝ちょうどよい濃度になるように方程式を解いていただきたい。
なぜレモン水?
ところで、なぜレモン水にここまでこだわったのか。記者のもとにはあらゆるプレスリリースが届くが、その中にレモン水に関する興味深いリリースがあったからである。工藤孝文医師(内科医・糖尿病内科医・東洋医学医)によると、レモン水を推奨する理由は次の通りだった。ポッカサッポロフード&ビバレッジ発出のリリース「食前レモン水で、貯めない食習慣!」から引用する。
「レモン水は手軽に作れて、水筒に入れて持ち運ぶこともできます。身近にレモン水を置くことで、健康意識を高めるきっかけにもなるのではないでしょうか?
私は以前、救急外来に勤務し、何事もなく過ごしていた人がある日突然寝たきりや車椅子生活になるという事態を目にしてきました。現在の取り組みが、将来の健康を大きく作用しますので、できることから実践していきましょう」
では栄養学的にはどうなのだろうか。栄養士の藤村直加さんに取材した。「レモンにはクエン酸が豊富に含まれますが、実はクエン酸の名称の由来はレモンです。レモンの別称がクエンなのです。
体のエネルギーを作り、疲労や筋肉痛の原因となる乳酸を分解します。またカルシウムやミネラルなどを体に吸収しやすい形に変える働きもあります。
クエン酸は体内で合成ができないので、食物からの摂取が必要です。レモンは酸っぱいですが、クエン酸は唾液や胃酸の分泌が促進され食欲増進につながりますので夏バテ予防にもなります。また意外な効果としてクエン酸などの酸味は塩味を感じさせやすくすることから自然と薄味になり減塩につながります。
レモン水を飲むタイミングとしては、毎日複数回に分けて飲み続けるのが良いと思います。クエン酸は体内に大量にためられず、余分は排泄されるので分けて飲み続けるのがいいわけです。
ただしのどの渇きや熱中症予防の観点からは気にせず飲んでいただいて構いません。また食事や運動の前には特におススメで、ミネラルの吸収やエネルギー生産をスムーズに行ってくれます。また運動中の疲労回復につながります。
最後に、起床時や就寝前にもおススメします。これは体の中からというよりも香り成分のリモネンにはリラックス効果がありますので、夜行バスでのお休み前や起床後には最適な飲み物かもしれません」
と、医学的にも栄養学的にも、この夏絶好の飲料としてエコに作って飲み続けてみてはいかがだろうか。読者の皆様が一人でも多く健康で過ごせるように願ってやまない。
※編集部注: 一部のメーカーや製品によっては酸性の果汁に対応していないこともあります。説明書やメーカーの指示をご確認のうえ、ご使用ください。
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