■埼玉と東京の都県境はどこに?
頑張って坂を登り続けトンネルの出入口が見えてくると、そこが頂上付近だ。このトンネルには「小沢トンネル」の名称が付けられ、長さは約470mある。
歩道は一応続いているが、トンネル内は薄暗く道幅も狭いので、縁石から足を踏み外さないよう注意したいところ。しかしトンネルを一人で歩くのというのは、昼間だろうとホラーに感じるのは変わらない。
トンネルの中に都県境を示す標識が吊るされているのに気付いた。埼玉県側から見ると「東京都」、東京都側が「埼玉県」の表示。点灯式らしいが電源は入っていなかった。
他に照明のない最も暗い位置に都県境の標識があり、クルマで通過したら存在すら気付かなさそうだ。徒歩だからこそジックリ観察できたと思いたい。
■ついに現れた緑色のバス停
うしろを振り向いてはいけないとか、へんなものが写りませんようにと願掛けしながらシャッターを切ったりとか、様々な思惑が交錯する魅惑のトンネルを抜けると、そこは既に東京都青梅市だ。
ここから先は待望の下り坂になる。400mほど歩いていくと、進行方向右手に突如バス停が現れる。グリーンに輝く都営バスの標識が置かれたこの場所が、お目当ての上成木(かみなりき)停留所だ。
アプリ的には23分と言っていた所要時間であるが、実際のところ37分かかった。青梅駅方面へのバスが来るまで40分以上の余裕があり、乗り継ぎへの支障はまったくないと言える。
埼玉県から東京都へ都県境を徒歩で繋ぐ、このバス乗り継ぎルート。アプリがサラッと言っても受け流せるカジュアルさを感じられるかは個人差があるとして、可否で言うなら十分可能であると確認できた。ただ今回とは逆向きの、東京都から入って埼玉県へ抜けるほうがラクかも。
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