■「備災」を考えると燃料はなるべく満タンに
普段の生活においてクルマの燃費を少しでもよく、と考えている人はガソリンを満タンにせずに使っている方もいます。クルマに入れておくガソリンを減らせば、それだけクルマの重量を減らすことができ、燃費を向上できるという考え方です。
これは燃費や環境に関しては正しい考え方ですが、サバイバルな考えでは正しくないことになります。
ガソリンを満タンにしておけば万が一の被災の際、それだけエネルギーを多く持っていることになり、いざというときに航続距離を伸ばせます。また、PHVの場合は供給できる電力量を増やせることになります。
日本という災害の多い国で暮らすのであれば、タンクの燃料が半分を切ったら給油するという使い方は正しいものといえるでしょう。あまり神経質になる必要はありませんが、燃料残量警告灯が点灯した状態で自宅に駐車しておくような使い方は避けたいものです。
ただしガソリンは変質します。
長い間、使わないガソリンを入れっぱなしのクルマというのはあまりよくありません。ガソリンは条件がいい(空気に触れにくい、温度変化が少ない)場合で半年、条件が厳しいと3カ月程度で変質すると言われています。
PHVの場合は、自宅や立ち寄り先で充電できると、あまり燃料を使わずに走れるというパターンが発生します。このようなパターンでは、タンク内のガソリンが変質する可能性もあるので、3カ月を目安にガソリンが入れ替わるような使い方、つまりエンジンで走るような使い方を計画することが大切でしょう。
100V電源を備えていないモデルの場合は、インバーターという機器を使って家庭用100Vに変換することができます。出力によってインバーターの価格は異なりますが、純正車載タイプの100V電源同様の出力1500Wのものだと2万円強から用意されています。
インバーター使用時は、クルマ側のバッテリーやオルタネーター、配線などにも負担が掛かるので、専門店に相談しながら購入するのがいいでしょう。
■地震時に備えてできる事を確認しておこう
震災級の大地震が発生した際でも、クルマで移動可能な場合はそのまま移動することになるでしょう。大地震だからといって、すぐにクルマを乗り捨てないと行けないわけではありません。
東京都の場合、震度6弱以上の地震が発生すると環状七号線から内側に入ることができないなどの交通規制が行われることが決まっています。
地震時の規制については、各地域ごとに異なりますので、ご自分のお住まいの地域の規制については一度確認しておくといいでしょう。
また、道路施設の損傷などによりクルマを置いて避難しなければならないときは、エンジンを停止しクルマにカギを残したままドアロックをせずにクルマから離れるようにします。
自分のクルマを誰もが乗れる状態にしで放置して離れることにはかなりの抵抗があるでしょうが、緊急自動車を通すためにクルマを移動する必要があることもあり、これが最善策としてすすめられています。
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