■コンフォート性能を重視したオンロード用SUVタイヤ
ブリヂストンのオンロード向けSUVタイヤの『アレンザ』ブランドはこれまで2017年に登場した『アレンザ001』のみだった。
そこに新たに加わった『アレンザLX100』 は、スポーティ志向の001に対しコンフォートに向けて開発されたのが特徴的。従来からあった『DUELER H/L850』 の後継タイヤという位置付け。今後、『DUELER』はヘビーデューティーSUVに向けたオフロードタイヤブランドに特化し、オンロード用SUVタイヤが『アレンザ』と、ブランドを明確化していく。
ショルダー部の大型ブロックが特徴的な001に対し、LX100のトレッドパターンはセンターアウト側に配された『3Dノイズ抑制グルーブ』、イン側に配された『シークレットグルーブ』が刻む特徴的な左右非対称パターンが印象的。ブリヂストンのプレミアムタイヤ『レグノ』に採用されている静粛性技術であるシークレットグルーブは、トレッドゴムが摩耗した時の高周波ノイズを抑制する効果がある。
また、SUV専用設計としてサイドウォールを強化するなどのチューニングを盛り込んでいるのも特徴的だ。39サイズが用意され、全サイズタイヤラベリングの「A-c」を獲得する。
■圧倒的な軽やかな転がり感を実感
走り出すと、アレンザ001や旧来品となるデューラーH/L850と比較するまでもなく、圧倒的な軽やかな転がり感を実感する。スーッと滑らかに路面を転がって行く感覚だ。これは速度を高めるまでもなく、ホンの10km/h以下でハッキリと伝わってくる。そしてとにかく静か。特に「サー」といった高周波の路面を叩く音がよく抑えられている。
後にアレンザ001に乗り換えると、より明確。LX100でほぼ無音に感じた条件で「シャー」、「ザー」だった条件で「ジャー」となる。
路面の継ぎ目の段差越えでは、001が「タタンっ!」と打音とともにステアリングに軽い衝撃を感じる場面で、LXは「タスン」と抑制の効いた音のみで段差感は伝えない。
操舵に対する反応は比較的マイルドなんだけど、トレッドがよれるような腰砕け感はなく、素早い左右の切り返しでも舵の効きに遅れはない。このあたり、001と比べるとレスポンスや手応えの差はあるものの、ネガではなく、むしろこのマイルドさを好むドライバーも多かろう。
デューラーH/L850装着車に乗り換えると、音もハンドリングも乗り心地も、すべてちょうど001とLX100の中間。トレッドパターンの見た目の印象よりも、ずいぶんと静かなんだなと再認識した。
よりコンフォート性に磨きをかけながら、バランスのいいハンドリング性能を作り上げているのがアレンザLX100なのだ。
【トーヨータイヤ プロクセスCL1 SUV】
プロクセスCL1 SUVのここがポイント
■非対称ブロックピッチ配置により高い静粛性を実現。プロクセスCF2 SUVに対し22%低減
■リブ溝部をテーパー状の形状とすることで、路面接地時の変形を抑制。操安性と耐摩耗性を向上
■全32サイズでタイヤラベリング制度の「A-b」を獲得する低転がり抵抗性能と高いウェットグリップ
■SUVの車重や高重心に合わせて設計されたことで安定した操安性を発揮
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