「第2世代e-POWER」はさらにパワフルに!!
ノートと同じ第2世代e-POWERユニットながら、最大出力を18%UP(85kW→100kW)、最大トルクを7%UP(280Nm→300Nm)させている。制御ロジックの改良によって実現したもので、その気になればノートもすぐにできるそうだ。
そうしない理由をパワートレイン開発担当のエンジニアに尋ねると、「ノートオーラの商品価値を高めるため、(ノートとは)性能差を付けたかった」という。
だが、性能差をつけるならば、運転モードの切り替えでも良いはずだ。もったいぶらずに、ノートにもパワフルe-POWER制御を織り込んでいただきたい。そのまま「ポン付け」ができるならば、使えるものは水平展開し、ノート全体の拡販に貢献するシナリオもあるように思う。今後、ノートのマイチェンで盛り込まれることを期待している。
シェア奪取は困難、しかし今後の展開には期待も
ダウンサイザーを狙い、装備や内装のつくり、走行性能など、上級車の満足感を得られるよう開発された、ノートオーラの価格は、2WDが261万300円~269万9400円、4WDは286万8800円~295万7900円。
ノートに対し、40万~50万円ほど価格はアップし、ひと通りオプションを揃えると総額350万円以上にもなる。Bセグコンパクトカーであることを考えれば、りっぱな高額車だ。
ダウンサイザーを狙うのであれば、このノートオーラの価格は妥当かも知れないが、なにせライバルたちが強すぎる。プリウスをはじめとして、欧州BセグメントのVWポロ、T-Cross、プジョー208、2008、ルノールーテシア、ルノーキャプチャーなど、どれも個性が光る魅力的なクルマたちばかりだ。
ノートオーラは、インテリアが上質で、いいクルマであることは間違いないが、「ノート」といういい素材を活かした「もうひと工夫」が欲しかった。ただ「インテリアを上質にしました」というだけでは、強すぎるライバル車たちから、シェアを奪取することは難しいのではないか、と筆者は感じた。
筆者は、将来的に、このノートオーラをベースとしたスポーツバージョンが用意されるのではないか、と予想している。すでにノートに、「AUTECH」が用意されていることから、ノートオーラには「NISMO」が用意されるのでは?? という予想だ。
先代のノートe-POWER NISMO(NISMO Sも含む)は、スポーティなデザインと楽しい走りで、多くのユーザーから支持されていた。そうしたユーザーの受け入れ先を、日産が考えていないはずがない。
だがそれでも、このノートオーラが日産を救うゲームチェンジャーとなる、とまでは思えない。筆者は、ノートという素材を活かした派生車をもっと見てみたいと思う。
トヨタがヤリスクロスを作ったように、例えば、「オーラクロス」なんてのがあっても良いのではないだろうか。それら派生車を含めた「ノート軍団」であれば、日産を救うゲームチェンジャーとなるのでは? と筆者は考えている。
コメント
コメントの使い方