関東圏の走り屋の「聖地」初心者必読!! 大黒PAの伝説と「オキテ」

■初めてならまずは最前列に駐車すべし

 パーキングエリアというからにはまずはもっとも重要な「駐車」に関するオキテから。

(1)大型車駐車スペースには絶対駐車禁止!

 大黒PAに入るべく坂を下りきったところで、最初に出て来るのが大型車スペースだ。乗用車はここに絶対止めてはいけない。ここは昼夜問わず働いているトラックドライバーのための休憩スペースだ。

 トラックドライバーは労働基準法によって、連続4時間運転したら30分以上の休憩をとる(分割も可)ことなどが義務付けられており休憩時間はデジタルタコグラフなどで厳格に管理されている。限られたスペースしかない大型スペースに停めるのはNG。

(2)初めての場合、また見学の場合は最前列に停める。

 「大黒PAはどんなところか? どんなクルマがいるのか? まずは見てみたい」という場合は、最前列(フードコート側)の斜め駐車スペースに頭から突っ込んで停めるのがマナーだ。週末の夜でもこのエリアは比較的空いている。クルマを停めてから中央の歩行者用通路を使って歩いて見学すればOK。

 また、先に来ている仲間がどこに停めているのかわからない場合も、いったん最前列に停めて場所を確認してから仲間がいる場所に移動すれば安心だ。

(3)同車種が並んでいるエリアには停めないのがマナー

 これは(2)とも重なるが、初めて大黒に来た場合、クルマをどこに停めていいか迷うこともあるだろう。絶対にやってはいけないのは同じ車種が集まっているスペースに停めることだ。

 例えばアルファードが10台くらいずらっと並んでいる間に1台だけスペースが空いていてそこに分け入って停めるのはできれば控えたい…。同じ車種が並んでいる両端に停めるのもできれば避けよう。他に選択肢がないほど混雑していれば話は別だが、空気を読んで停めるべし。

(4)シャコタン(=最低地上高が低いクルマ)は歩行者用通路の段差に注意!

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リップスポイラーをぶつけないよう、歩行者通路の横断には細心の注意をはらって通過

 大黒PAの中央を貫いている歩行者用通路。PAに入るとどこに停めても(大型スペース除く)どこかで必ず一度はこの段差を乗り越えなくてはならない。直前に「段差アリ」の表示はあるが、恐らく気づかないことも多いだろう。

 3-4cmの段差があり、車高の低いクルマはどれもスピードを落として走る場所である(それでもリップスポイラーなどをぶつけているクルマもいるが)。この段差の前では歩行者注意の意味も含めて、いったん停止するくらいの速度で通過して欲しい。

(5)PA内の周回は不可

 大黒PA内は周回ができない構造になっている。駐車列の間は一方通行になっているので、反対方向に走るのは「逆走」になり取締りの対象になる。どうしても元の場所に戻りたい場合は、一度大黒PAを出て首都高K5やK1を使ってぐるっと回って戻るべし。ちなみに首都高は出口を出なければ周回しても無料である。

(6)トラックレーンの走行厳禁

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右折禁止の標識。ここを右に曲がると大型車専用レーンを逆走することになる。ちなみにすぐ左は神奈川県警の大黒分駐所だ

 これも上記(5)に関連するが、大黒PAで「周回」しているクルマは大型車専用レーンを「逆走」しているケースが多い。単に間違えたのではなく、大型車の駐車スペースに入って意図的に逆走→周回をしているクルマも少なくない。

 トラックドライバーにとって、逆走車との遭遇は戦慄が走る瞬間。絶対にやってはいけない。また、右折禁止の看板がある場所の反対側は神奈川県警察高速道路交通警察隊の大黒分駐所がある。取締り対象になる可能性もある。

(7)ボンネットを開けたままクルマを離れてはダメ!

 大黒PAではボンネットを開けたままクルマを放置しているドライバーを時々見かけるが、これはとても恐ろしいこと。盗難される危険性が高くなる。もちろん、その場で盗難されるということではない。

 日本車の場合、車台番号はエンジンルーム内に刻印されるのが一般的だが、その車台番号と車両番号(ナンバープレート)をコピーすると、後日これらの情報をもとに運輸支局で所有者の氏名や住所を調べることができる(詳細は割愛するが、所有者の許可なく第三者でも調べることは十分可能)。

 住所を知ったらあとは盗みに行くだけ。とくに80スープラやR34スカイラインなどいわゆる「JDM(Japan Domestic Market)」と呼ばれ、海外で絶大な人気を誇るちょっと古い国産スポーツカーは要注意!

次ページは : ■大黒PA 閉鎖の時は? 「無料車検会」って何?

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