北海道留萌市在住の写真家・佐藤圭さんが撮った貴重な動物、風景写真をお届けする週末連載。
第46回は、北海道の山岳地帯に生息するエゾオコジョの貴重な写真をお送りします。
昭和の始め頃までは、平地でも暮らしていましたが、乱獲によって数は激減し、今では山で細々と生息し、準絶滅危惧種に指定されています。
大雪山をはじめ北海道の山々に通い続けている圭さんでもめったに出会うことがないという、稀少なエゾオコジョの画像です。キュートな顔に癒されてください。
写真・文/佐藤圭
【画像ギャラリー】山のかわい過ぎるハンターとにらめっこしてみてください
ナキウサギやシマリスの天敵!
大雪山などの山に撮影に入ると、様々な野生動物に出会いますが、見つけると一番テンションが上がるのが、エゾオコジョです。
小柄なイタチの仲間で、とてもキュートな顔をしてます。体長は、大きくても25cmくらいでしょうか。本州以南にいるホンドオコジョより、ひと回り大きいようです。
このエゾオコジョ、探しても、なかなか出会えるものではありません。そのせいかどうかはわかりませんが、「山の妖精」という異名もあります。
エゾナキウサギやエゾシマリスを撮影しようと、山のガレ場(岩がごつごつした山の斜面)などで待っていると、ごくまれに登場してくれます。
実は、可愛い姿とは裏腹に、エゾナキウサギやエゾシマリスを獲物とする獰猛なハンターなのです。自分よりも大きなエゾユキウサギを襲うこともあるそうです。
特徴は、その動きの速さです。流線型のしなやかな体で、目にも止まらぬ速さで動きます。
せっかく見つけても、油断していると瞬時に消えてしまい、一枚も写真が撮れないこともあります。
真冬には、雪の色に合わせて、白い冬毛になるエゾオコジョですが、僕は、まだ、真っ白になった姿を見たことがありません。
一度、白い妖精に会ってみたいですねぇ~。
佐藤 圭 kei satou
1979年、北海道留萌市生まれ。動物写真家。SLASH写真事務所代表。アウトドアブランドMILLETアドバイザー。
日本一の夕陽と称される留萌市黄金岬の夕陽を撮影するために写真家の道に入る。北海道道北の自然風景と野生動物を中心に撮影を続け、各地で写真展を開催し、企業や雑誌、新聞などに写真を提供している。
2018年、エゾナキウサギの写真「貯食に大忙し」で第35回『日本の自然』写真コンテスト(主催:朝日新聞社、全日本写真連盟、森林文化協会)で最優秀賞受賞。
ウェブサイト:https://www.keisato-wildlife.com/
Facebook:https://facebook.com/kei.sato.1612
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