■今後のニューモデル展開予想
首都圏にあるカローラ店でパッソの売れ筋「モーだGパッケージFF」(車両本体価格172万7000円)にパールホワイト3,パノラミックビューモニター、フロアマット、サイドバイザー、ボディコーティング、ナビ、ETCなど31万円強のオプション&付属品をつけて弾いてもらうと法定、法定外費用、初回回答15万円程度の値引き額を差し引くと、総支払額225万円弱と出た。これは軽自動車のスーパースペースワゴン並みの価格である。
またパッソ/ブーンの商品性の高さは上級コンパクト並みの安全対策や利便性の充実装備もあげられる。安全対策は衝突回避支援システム(スマートアシストⅢ)、利便性ではパノラミックビューモニターなどが標準ないしはオプションで選べるようになっており、ベーシックコンパクトタイプとしては、かなり充実度は高いといえる。
今後のニューモデル展開はどのように進めることが予想できるか。
政府は2030年までに電動化の流れで「100%ガソリン車をなくす」との環境政策を打ち出している。ダイハツは今現在では他社に比べて、ハイブリッド、電気自動車ともまだ実用化しておらず、遅れた感は否めない状況にある。
ただこの11月1日にはSUVのロッキー/ライズに初の1.2リッターハイブリッドユニットを搭載して発売する。
同ユニットは新開発の1.2リッター3気筒エンジンを発電に使い、バッテリーに供給し、モーター走行で走る「シリーズハイブリッド」である。この方式は日産の「e-POWER」に似ている。当面はFF車に設定し、近い将来には4WD車もラインアップに加えるものと思われる。つまり今後は次期型パッソ/ブーンにも搭載するはずだから、これを今後の電動化の主流にすべく対応するはずである。
■「あと2年くらい先になる」証言1首都圏カローラ店営業担当者
パッソはコンパクトサイズながら、室内が広く、運転しやすく、価格も軽自動車のスーパースペースワゴン並みに安いので、堅調に売れている。安全対策や利便性の良い装備も同クラスでは先行しているのが売りとなっている。特に若い女性ユーザーが多く買い求めている状況にある。
カローラ店は2020年4月まで、専売だったこともあり、トヨタ系列店では最も販売台数が多い状況にある。来年4月で現行モデルモデル発売後6年が経過するので、フルモデルチェンジの時期になるが、まだそうした情報は流れていない。あと2年くらい先になると予想している。
■「どうしても二の次に」証言2首都圏ダイハツ店営業担当者
ブーンは人気の根強さは保持しているが、パッソのセールスパワーやトヨタのブランドパワーに押されて、どうしてもユーザーを取られる傾向がある。ダイハツでは営業マンがよりマーケットニーズの高い、ロッキーやトールを優先的に売る傾向があるので、ブーンはどうしても二の次になっている。最近は残価設定クレジットを利用する場合は10万円相当のサービスパックをプレゼントするなどして増販攻勢を盛り上げようと努力している。
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