どこが一番進んでる? 本当の「自動運転」っていつ登場?? 先進運転支援システムの「いま」

ADASシステムの各社メーカーにおける現状

安全安心そしてお得? 「先進運転支援システム(ADAS)」を搭載したクルマが絶対お薦めな理由とは?
トヨタでは、最新の高度運転支援技術「Toyota Teammate/Lexus Teammate」の新機能「Advanced Drive」を新型LSとMIRAIに搭載

 話をADAS(運転支援)に戻そう。前出したレベルの話に基づけば、ADASのレベル「0」と「2」は以下の内容になる。

●レベル0
自動運転機能は一切なし。

●レベル1(運転支援)
以下の運転支援システムを搭載。
・「アダプティブ・クルーズ・コントロール機能」
(前方の走行車を追従)
・「レーン・キープ・コントロール機能」
(車線内走行の維持を支援)

●レベル2(部分的運転自動化)
日本の自動車メーカーにおけるADAS(運転支援)システムは、現在では主にレベル2(部分的運転自動化)が開発・販売されている。その機能の名称はそれぞれ違うが、その目的はほぼ同じだ。以下はホンダのADASシステムの機能例だ。

【ADAS(レベル2)の機能例】
○衝突軽減ブレーキ
○誤発進抑制機能
○歩行者事故低減ステアリング
○路外逸脱抑制機能
○車線維持支援システム
○標識認識機能
○後方誤発進抑制機能
○近距離衝突軽減ブレーキ

 また、以下は国内8メーカーにおけるレベル2のADASシステム名。コマーシャルにおいてもこれらのシステム名が全面に押し出される傾向にある。

【トヨタ】 「Toyota Safety Sense(第2世代)」
      「Lexus Safety System +A」
      「Lexus Teammate Advanced Drive」
【日産】 「ProPILOT」
     「ProPILOT2.0」
【三菱】 「e-Assist」
     「MI-PILOT」
【ホンダ】 「Honda SENSING」
【マツダ】 「i-ACTIVSENSE」
      「マツダ・コ・パイロット2.0」(2022年以降)
【SUBARU】 「アイサイトX」

自動ブレーキ搭載車は保険料が9%もお得?

 さて、このコラムの主題のひとつはADASシステムを搭載したモデルを購入すると、「お得だ」という再確認にある。

 昨年11月までは、経済産業省による自家用自動車を対象とした「サポカー補助金」という制度があった。これは満65歳以上の人がクルマを購入する際、対歩行者用の自動ブレーキや、ペダル踏み間違いによる急発進抑制装置などを搭載するクルマ(サポカー)であれば、国が車両代金の一部を支援するというものだった。しかし、現在この支援は終了している。

 そして現在、私たちが活用できるのは「ASV割引」と呼ばれるもの。これは一定の条件を満たすASV(先進安全自動車)であれば、自動車保険が割引になるという保険会社によるサービス。継続的に支払う必要のある自動車保険において、割引率9%は大きい。

 このASV割引の対象となる車両か否かは、衝突被害軽減ブレーキ「AEB」(Autonomous Emergency Braking)の機能が搭載されているかによる。そのため「自動ブレーキ割引」と呼ぶ保険会社もある。または「セーフティ・サポートカー割引」とも呼称されている。

 この割引制度は2018年1月からスタートしており、AEB(衝突被害軽減ブレーキ)は、メーカー・オプションでもOK。以下がその基本要件だ。
・自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車であること
・衝突被害軽減ブレーキ(AEB)が装備されていること
・自家用普通乗用車、自家用小型乗用車の場合、発売から約3年以内の型式であること

 注意してほしいのは、自動ブレーキが付いていれば必ず割引を受けられるわけではない、ということ。自身の所有する車両がこの割引の対象になる型式なのかは、損害保険料率算出機構のサイト内にある「型式別料率クラス検索」で確認できる。このサービスを知らなかったという人は、ぜひ確認してほしい。

損害保険料率算出機構

 自動車メーカーの技術革新によって、さほど遠くない未来においてレベル3(条件付き運転自動化)が普及し、レベル5(完全自動運転)が実現されるに違いない。その日が来るまで私たちドライバーは、ADAS(運転支援)システムの力を借りながら、より安全でヒトに優しいドライビングを心掛けたいものだ。

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