自動車の受け皿は、いうまでもなく道路だ。道路が通じていなければ、緊急車両も入っていけず、救援物資も運べない。そのことを誰よりもよく知っているから、3.11における国土交通省東北地方整備局の動きは迅速だった。
1車線・緊急車両のみの通行でもいい、とにかく救援ルートを開くことを「啓開」というが、あの東日本大震災の大混乱の中で、ズタズタになった道路網の啓開に挑み、次々と救援ルートを開いていった、「くしの歯作戦」と称する東北地方整備局の道路啓開のオペレーションは、めざましい成果をあげた。
そこには、世間でいう「お役所仕事」のイメージはみじんもない。仙台市青葉区の東北地方整備局を訪ね、川嶋直樹企画部長(当時)、林崎吉克道路部道路調査官(当時)に「くしの歯作戦」の舞台裏を聞いた。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部 写真/フルロード編集部・東北地方整備局
*2011年8月発行「フルロード」第4号より
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