ビークロスの近未来的なフォルムは模型としての素質も抜群だった!?
1993年の第30回東京モーターショーにコンセプトカーとして出品後、プロトタイプの大胆なデザインを忠実に再現しただけでなく、高い動力性能との融合を実現して1997年3月に量産化が発表されたビークロス。
同車が属するカテゴリーは、今隆盛を極めているクロスオーバーSUVで“Vehicle”、“Vision”、“Cross”を3つの単語を組み合わせた造語が車名の由来となっている。その最たる特徴は誰が見てもそれとわかる独創的なエクステリアデザイン。
利便性の高さが求められるSUVでありながら3ドアを採用したショートボディは曲線を基調にした斬新なもので、SUVテイスト溢れるオーバーフェンダーを兼ねたクラディングパネルとの組み合わせは圧倒的な存在感を発揮。その近未来的なフォルムが奏功したのか、当時はタミヤのミニ四駆でも模型化されている。
加えて、最高出力215psを発生する3.2リッターV6 DOHC24バルブエンジン、前後輪のトルク配分を電子制御するパートタイム4WD、専用チューンを施したサスペンションの採用などで高い走破性も披露した。
ミゼットIIは名車か? それとも迷車か? アナタはどっち派?
コンパクトかつ個性的なスタイルで独自の市場を開拓したミゼットIIは1996年4月にデビュー。ダイハツの記念碑的モデルである初代ミゼットを現代風にアレンジしての登場となったミゼットIIは商用としてはもちろん、日常のパーソナルユースにも広く利用された。
発売当初のボディタイプは1名乗車のトラックのみでトランスミッションも4MTのみという割り切った設定だったが、1997年1月にカーゴタイプを設定するとともにトランスミッションも3ATを追加。
また、3AT車はコラムシフトを採用することで2名乗車も実現した。翌1998年9月にもマイナーチェンジを実施。当時の軽四輪自動車としては国内最小の回転半径(3.6m)をもつ国内最小ボディサイズだったにもかかわらず新国内衝突安全基準をクリアするなど安全性能を高めるとともに、パワー・エコロジー・信頼性などの面でトップレベルを目指したTOPAZ(トパーズ)エンジンシリーズの3気筒EFIエンジンを採用してクラストップレベルの低燃費も実現。2001年の生産終了までに約1万4000台を販売した。
ユーロRといえば……アコード? それともトルネオ?
アコード&アコードワゴンのフルモデルチェンジが行われた1997年9月に新型セダンと銘打って同時発表されたトルネオ。アコードとは前後のデザインとワゴンの有無という違いはあったものの、その他はすべて同じという姉妹車だった。
発売当時の最上位グレードは2.0リッターDOHC VTECエンジンを搭載した180psのSiR(4AT仕様)と200psのSiR-T(5MT仕様)だったが、2000年6月のマイナーチェンジで220psにスープアップした2.2リッター DOHC VTECエンジンを搭載したユーロRが登場。専用ギアレシオの5MT、専用ローダウンサスペンション、軽量アルミホイール、高剛性ボディ、ブレーキ強化によって高い動力性能と優れた操縦性能を両立。レカロ社製バケットシート、MOMO社製革巻ステアリング、アルミ製シフトノブ、ホワイトメーターパネルなどの専用インテリアにエンジンヘッドカバーの赤塗装もクルマ好きの心を鷲掴みに。
2002年10月、新型アコードのデビューに伴って生産・販売終了となり一代限りで姿を消したが、そういった経歴もマニア心をくすぐって止まない。
コメント
コメントの使い方ミゼットⅡは迷車。でも名車。この2つは常に隣り合わせよ。ピンククラウンは確かにびっくりしたけど、15代目の「アカネ」も似たようなものじゃない。