インドは、年度によって変動はあるものの、中大型の販売台数は日本の3倍~4倍といった規模の巨大トラック市場だ。
10年ほど前に訪れた際は、そのトラック事情に衝撃を受けた。
手づくりの木製キャブ、ヒンドゥー教などの神々に由来するという原色の派手なボディの装飾もさることながら、追い抜くときはホーンを鳴らし、パッシングをかますのがルールでありマナーであるという、日本人には信じられないようなカルチャーショック!
しかも、都市部でも信号がない道路には人があふれ、しかも野良牛に野良ヤギ、犬やニワトリ、猿まで道路にはみ出してくるのだ。
そんな道路を「われ先運転」「スピード命」「譲り合いなどクソ喰らえ!」とばかりにホーン連打で突っ走るのがインドのトラックの流儀なのである。
そんなハチャメチャな、よく言えばエネルギッシュな国がインドである。さぞやトラックも元気印に違いない。
トラックに詳しいフリーランスの緒方五郎氏にインドの主要メーカーのトラック事情をレポートしてもらった。
文/緒方五郎 写真/インドの各メーカー
*2020年9月発行トラックマガジン「フルロード」第38号より















