冬の朝クルマで出かける際にやっかいなのがフロントガラスの曇りと凍結。急いでいる朝に限って視界が奪われ、「どうやって解消するのが正解?」と悩んだ経験のある人は多いでしょう。とくに凍結は短時間で対処するのが難しく、そのために早めに家を出ざるを得ないことも。そんな冬のストレスを一気に軽減してくれる「エアコンとデフロスターの正しい使い方」をご紹介します。
文:吉川賢一/アイキャッチ画像:Adobe Stock_Kevin Opitz/写真:Adobe Stock、写真AC
【画像ギャラリー】フロントガラス真っ白を秒速で解決!! 冬の曇り&凍結に効くエアコンとデフロスターの正しい使い方(6枚)画像ギャラリー冬のフロントガラスの曇りはデフロスター+外気導入で解消!!
フロントガラスの曇りの正体は「結露」です。結露は、空気に含まれている水蒸気が飽和水蒸気量(空気がため込むことができる水蒸気の最大量)を超えたときに水滴となって現れる現象。空気が冷たいほど、飽和水蒸気量は小さくなるため、冬はわずかな湿気でも結露が発生しやすいのです。
もっとも手っ取り早い曇り取りの方法は「窓を開けること」。空気が乾燥している冬は、これだけで効果が期待できますが、寒い冬、せっかく車内に乗り込んだのに、窓を開けるなんてできませんよね。そこで頼りたいのが「デフロスター」です。
デフロスターは、エアコンで除湿された暖かい空気をフロントガラスに送風することで、フロントガラス内側の曇りを除去してくれる機能。これをONにするだけで、白く曇った視界がみるみるクリアになっていきます。「外気導入」にしておくと、さらに効果的。デフロスターによる効果と乾燥した外気を取り込むという「二段構え」で、曇りを瞬時に除去することができます。
ちなみに、冬でもエアコン(A/C)はONにしておくのがおすすめです。クルマの暖房はエンジンの排熱を利用して温風を出しているため、A/CはOFFでもいいと考えがちですが、A/CをONにすることでエアコンの除湿機能が働くため、フロントガラスの曇りを予防してくれます。
「凍結」はデフロスター+解氷スプレーが◎
冬のフロントガラスといえば「凍結」もやっかいな問題。毎朝、この氷と格闘している人は少なくないでしょう。
フロントガラスの凍結は、夜間の放射冷却によってガラス温度が急激に低下し、これによってガラス外側に接した水蒸気が霜や氷となって付着した状態。曇りが「内側の結露」であるのに対し、凍結は「外側の氷」という違いがありますが、この場合もデフロスターは有効。集中的に温かい空気をあてることで凍結を溶かすことができます。
とはいえ、凍結をデフロスターだけで完全に溶かすには時間がかかります。忙しい朝はほんの数分も待てませんよね。そこで取り入れたいのが「解氷スプレー」です。
解氷スプレーはアルコール成分で氷点を下げて溶かす仕組みなので、気温が低い日ほど効果が大きいアイテム。クルマを始動させてデフロスターをONにしたあと、解氷スプレーをかけて少し待ってから、溶け始めた氷をスクレーパーで除去する、これがもっとも早く、確実にフロントガラスの凍結を除去できる方法です。
絶対にやってはいけないのが「お湯をかける」ことと「ワイパーを動かすこと」。お湯は急激な温度差でガラスが割れる可能性がありますし、ワイパーも無理に動かせば、ゴムが氷に引っかかって破損したり、ワイパーブレードが変形してしまう恐れがあります。









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