若い頃に乗っていたあのスポーツカー。もう一度所有したいけど、今では旧車の仲間入りで手に入れることは難しい。それならば、その血を受け継いだ現代のスポーツカーを選択してはどうだろう。きっと良き青春時代が思い浮かぶはずだ。
文:木内一行/写真:スバル、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ
【画像ギャラリー】無難じゃつまらない!! 胸が熱くなるスポーツカーたちの今昔(16枚)画像ギャラリー「トヨタとスバルの共同開発で生まれたFRスポーツ」 トヨタ・GR86/スバル・BRZ
ハチロク(AE86)といえば、改めて説明するまでもないほどクルマ好きはもちろん、アニメ好きからも知られるFRスポーツ。
デビューしたのは1983年だからすでに40年以上経っているが、今でも素直なドライブフィールは高く評価され、レーシングドライバーからの支持も厚い。また、手頃な価格で販売も好調だったため「所有したことがある思い出のクルマ」という人も少なくないのでは!?
そんなハチロクが2012年に復活した。その名も「トヨタ86」。しかもスバルとの共同開発で、そちらでは「BRZ」として発売。2021年には2代目に進化し初代同様、企画とデザインをトヨタ、開発と製造をスバルが担当。86は「GR86」に改称された。
プラットフォームは先代からの流用だが、スバル・グローバル・プラットフォームの知見を最大限に注入してボディ剛性を大幅にアップ。
その一方、アルミルーフの採用などにより軽量化や低重心化も追求されている。
搭載される水平対向エンジンは2.4リッターに拡大。最高出力・最大トルクを向上させながら、吸排気系のレイアウトを効率化することでレッドゾーンまで吹け上がるフィーリングを実現したのだ。
ちなみに、GR86とBRZではセッティングや細部の素材などが異なり、それぞれの特色が乗り味に表れていることも特徴だ。
今やハチロクは中古車価格が高騰し、状態の良い個体も激減。それならば最新のGR86/BRZで走りを楽しみながら、昔を思い出すのもいいのでは。
「歴代モデルをオマージュした昭和の名車の後継」 日産・フェアレディZ
オープン2シーターのフェアレディの後継として、1969年に登場したフェアレディZ。
欧州のスポーツカーにも引けを取らない性能を備えながら手頃なプライスを実現し、日本国内だけでなく北米を中心とした海外でも人気を獲得。ロングノーズ&ショートデッキのスポーティなスタイリングでも、多くのファンを虜にしたのだ。
そして、Zも現行モデルで7代目となった。ただ、型式は先代の流れを汲んでいるため名目上はマイナーチェンジだが、多くの部分を刷新しているため事実上はフルモデルチェンジといってもいいだろう。
エクステリアは「伝統と最新技術の融合」をデザインテーマとし、ヘッドライトやリアコンビランプ、エンブレムなど所々に歴代Zのモチーフが取り入れられていることが特徴。インテリアも最新の技術を詰め込みつつ、伝統の3連メーターを配置してヘリテージ感を強調している。
エンジンは1種類で、スカイラインと同じ3リッターV6ツインターボのVR30DDTTを搭載。ミッションは新開発の9ATのほか、6MTがラインナップされていることもファンには朗報だった。
Zといえば、いつの時代でも多くのクルマ好きに愛され、憧れの対象となってきたスポーツカーの代表作。現行モデルも若い世代だけでなく、当時を知る往年のファンも満足できること間違いなしだ。


















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