車中泊がブームになっている。
もともと小型キャンピングカーの価格が安くなって売れ始めていたり、災害時の(応急処置として)避難方法のひとつとして注目が集まっていた。そんななか、新型感染症の拡大から公共交通機関の移動や大人数の宿泊施設が敬遠されたことで、手軽なアウトドア趣味として人気が高まっているという。
本稿ではそんなブームとは別にして(狙ったわけではないのに世の中ではブームとなって)、車中泊マンガ『今夜は車内でおやすみなさい。』の単行本第1巻が発売される(2021年1月6日発売)。この刊行を記念して、異色のマンガ家・小田原ドラゴン先生に、車中泊ブームのこと、マンガのこと、行ってみたいところなどあれこれを聞いてみました。
独特の間合いとテンションで話す小田原ドラゴン先生の「味わい」を、文字原稿で伝えられるかどうか難しい部分もありますが、少しでもそれを感じていただければ幸いです。
文/ベストカーWeb編集部、写真/浜村達也(講談社)
マンガ/小田原ドラゴン
【画像ギャラリー】…異色の車内拍マンガ『今夜は車内でおやすみなさい。』第一話無料公開とドラゴン先生の愛車N-VAN
■「編集者に言いやすくなった」
ベストカーWeb編集部(以下、編集部)/『今夜は車内でお休みなさい。』単行本発売おめでとうございます。さっそくですが、この作品の主人公は「シャーク小笠原」という名前のマンガ家なのですが、これは小田原ドラゴン先生ご自身とどれくらい近くて、どれくらい離れているのでしょうか。
小田原ドラゴン先生(以下、ドラゴン先生)/ほとんど実体験です。もともとエッセイマンガにしようと思って描き始めたのですが、途中から「キャラクターを入れたほうがいろいろとエピソードを描けるなぁ」と思ってその設定を入れたので、ほぼ事実です。
編集部/現在、世の中では車中泊がブームになっていますが、この作品を描き始めた頃は、そういうブームは意識されていたんでしょうか?
ドラゴン先生/キッカケは自分がクルマで泊まってみてすごく楽しかった、ということなので、ブームでなくても描いていたとは思います。ただ始めた頃からブームになりかけにはなっていたので、「編集者の方に(「これを描きたい」と)言いやすかった」というのはあります。
編集部/言いやすかった。大事ですね。
編集部/作中では車中泊のために主人公がホンダN-VANを購入します。こちらは先生の愛車でもあるんですが、なぜN-VANを選んだのか、ポイントをお聞かせいただけますでしょうか。
ドラゴン先生/まず「軽キャンっていいな」と思ったんですね。
編集部/軽キャンパー。いいですよね。
ドラゴン先生/で、それで調べてみたらN-VANが人気だっていうのを知って、ちょうどいいなぁと思いました。色(ボディカラー)も、ぼくは緑が好きなんですが、いい感じのグリーンがあって、これにしようと。
編集部/なるほど。実際に手に入れてみて、どうですか。
ドラゴン先生/ぼく一番最初に買ったのが、ホンダのトゥデイというクルマなんですね。もう30年くらい前ですけども、その時の軽のイメージしかなくて、で、N-VANに乗ってみたら「え、今の軽って、こんなにいいの??」と驚きました。軽ってよく「乗り心地がよくない」とか「(ノイズが大きくて)うるさい」とか聞くけど、すごく乗り心地いいし静かじゃないかとびっくりしました。
編集部/新車をご購入されたそうですが、中古でもいいかなとは考えませんでしたか。
ドラゴン先生/あ、それは考えました。いいのあるかなと調べてみたんですが、N-VANってわりと出たばかりで(2018年7月発売)、新車と中古車の価格差がほとんどないんですよね。タマもないし。それなら新車でいいかなと
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