■自然に減る以外にもさまざまある、タイヤの空気圧が低下する理由
冒頭でも少し触れたとおり、タイヤの空気圧が低下する大きな原因のひとつが、自然な空気漏れだ。
密封されているはずのタイヤの空気が自然に抜けることを不思議に思う人もいるかもしれないが、タイヤの主な素材であるゴム自体に空気を通す性質があるため、走行距離や使用する頻度に関わらず空気圧は下がってしまうワケだ。
さらにそれ以外にも、タイヤの空気圧が下がる原因はいくつか考えられる。
なかでも空気を充填する際の入口となるエアバルブの不具合による漏れは、けっこうありがちなケース。
空気を入れる部分である金属製の筒の中にあるバルブコアが緩んでいたり、空気の漏れを防ぐためのゴム部分に劣化や亀裂などがあると、空気圧低下の原因となってしまう。
また、タイヤとホイールの組み付けが悪かったり、事故などによるホイールの変形、ホイールと密着しているタイヤのビード部分の不具合などが、空気圧低下の原因となることも。
自然に漏れるより明らかに空気の減りが早いと感じた場合は、バルブなどに不具合がないかを自身で確認するのはもちろん、大きな事故につながる前に、ディーラーやカー用品店といった知識のある専門家に相談するようにしたい。
【画像ギャラリー】軽視しちゃダメ!! タイヤの空気はあっという間に抜けるんです(9枚)画像ギャラリー■やはり大切なのは、タイヤを労わる日頃のメンテナンス
何もしなくても自然に下がってきてしまうタイヤの空気圧への対策は、やはり日常的なメンテナンスが重要になってくる。
最低でも1カ月に1度はエアゲージを使って愛車のタイヤの空気圧チェックし、適正値より下がっているようであれば空気を補充することを習慣づけたい。
空気圧のチェックは、ディーラーやカー用品店に加え、ガソリンスタンドでもできるため、給油や洗車のついでにお願いするのがおすすめ。
セルフスタイルのガソリンスタンドでは、空気充填機を借り、自分で空気圧の確認や充填ができる場合もある。
空気充填機には、球体に持ち手が付いたカタチのエアタンク式のものや、スタンドに備え付けられた据え置き型があるが、操作は思った以上に簡単。
エアタンク式であれば、キャップを外したエアバルブに充填機のホースの先にあるノズル部分をしっかりと差し込み、空気圧計の数値を見ながら、+ボタンを押して適正値まで空気圧を上げていく。
もし入れすぎてしまった場合でも、-ボタンを押せば空気を抜くことができるので問題はない。
据え置き型の場合はもっと簡単で、ボタンやダイヤルで適切な空気圧を設定したら、ノズルの先をタイヤのエアバルブにしっかり差し込むだけ。
なお、走行した直後などタイヤが温まった状態では、内部の空気が熱で膨張している可能性があるため、空気圧のチェックはタイヤが冷えた状態の方が、より正確に測定することができる。
また、空気圧をチェックする際はタイヤの状態やバルブからの空気漏れ、バルブキャップが外れていないかもあわせて確認しておくと安心だ。
思った以上に、愛車の走行性能や燃費、タイヤの寿命などに大きな影響を与える空気圧の低下。今までチェックしたことがないという人も、ぜひこの機会に気にしてみてほしい。
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