「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」はギネス世界記録に認定されるほど歴史のあるレースだ。2024年、その歴史あるレースで初めてカーボンニュートラル燃料が使われた。このレースにおめでたくも優勝しちゃったベストカーとしては、お礼も兼ねてご紹介したい!!
※本稿は2024年10月のものです
文:ベストカー編集部、池田直渡/写真:ベストカー編集部、マツダ
初出:『ベストカー』2024年11月26日号
■オレたちゃ合成燃料に愛されてるんだぜ!
2024年9月21日に行われた第35回メディア対抗ロードスター4時間耐久レースは、同年「最も長く続いている自動車のワンメイクレースシリーズ」としてギネス世界記録に認定された。あろうことか、その記念すべきレースでベストカーチームが優勝してしまうという奇跡が起きた!
その自慢話だけでスクロールぐりぐり、ページ移動ばんばんで「長えよ」とツッコまれるほどイケるが、この記事の本題はそこではない。実は、今回のメディア対抗ロードスターレースでは初めてカーボンニュートラル(CN)燃料が使われたのだ。
CN燃料といっても合成燃料、e-fuel(※)、水素、バイオ燃料、SAF(航空用)など種類はさまざまだが、今回使われたのは合成燃料+バイオエタノール。スーパー耐久ST-Qクラスのロードスター(2L)で使われているのと同じ燃料だという。
(※合成燃料のなかでも、100%再生可能エネルギーで作られたグリーン水素を使った燃料をe-fuelと呼ぶ)
講談社ビーシーの社員、関係者、もしかしたら読者も含めて誰も想像していなかった初優勝を成し遂げられたのは、ベストカーチームとこの合成燃料との相性が異常によかったからかもしれない。だったら研究して恩返しするべきだろう。
そんな謎の使命感に駆られて展開するのがこの「合成燃料を学ぼう」企画である。
【画像ギャラリー】合成燃料を学ぶ!! メディア対抗ロードスター4耐に優勝したベストカー……これが校了作業で鍛えた耐久力だ!!(12枚)画像ギャラリー■マツダの担当者に聞いてみた! 合成燃料Q&A
●ロードスター4時間耐久レースで使った合成燃料の製造元は?
A:スーパー耐久レースで活用しているものと同じ燃料で、ドイツのP1 Racing社製です。
●この燃料の価格は?
A:申し訳ありませんが、お答えしておりません。
●合成燃料に混合しているバイオマスの種類は?
A:詳細は公開していませんが、非可食植物です。
●合成燃料を使うためにエンジンやコンピュータなどに手を入れましたか?
A:ハードウェアの変更はなく、エンジン、キャリブレーションのみ対応しております。
●パワー、トルク、燃費などの変化はありましたか?
A:市販のハイオクガソリンと比較して、ノッキング特性や燃焼はほぼ等価であり、車両性能への影響はほとんどありません。燃費については、市販のハイオク燃料と今回メディア4耐車両で使用した燃料において、約5%(5000回転付近、アクセル全開)の燃費悪化が推定されています。
●走行後にメンテナンスした際、何か通常のガソリン使用と異なる部分はありましたか?
A:メンテナンスは通常の走行後の処置のみです。また当該燃料はスーパー耐久レースでの検証を含めて充分な知見を得てメディア4耐へ投入しています。スーパー耐久レースで実証実験を行っているため、合成燃料に起因するトラブルの不安はありませんでした。
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