クルマの冬支度として真っ先に浮かぶのが冬用タイヤへの交換。最近ではオールシーズンタイヤも多く出回っているが、積雪路は走行可能でも凍結路は非推奨。しかし、氷上でも性能を発揮するオールシーズンタイヤがダンロップから登場した!!
※本稿は2024年11月のものです
文:ベストカー編集部/写真:住友ゴム、トヨタ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年12月10日号
■次世代オールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」登場
ダンロップタイヤの住友ゴムが2024年7月22日に発表した最新のオールシーズンタイヤが『SYNCHRO WEATHER(シンクロウェザー)』だ。
便宜上オールシーズンタイヤと表現したが、一般的なオールシーズンタイヤとはかなり異なる性能を持っているのが特筆点。現在販売されるオールシーズンタイヤは、冬の積雪路には対応するけれど、凍結路は推奨しない、というものがほとんどだ。
スタッドレスタイヤが存在する理由はまさにそこで、凍結路面でのグリップ性能を高めるためには、特殊なトレッドゴムが必要だし、それを活かすトレッドパターンも不可欠。そして、それらはサマータイヤとしての性能を高めることが難しい要素だ。
【画像ギャラリー】オールシーズンタイヤの常識を覆す!! ダンロップから登場した氷上でも性能を発揮する「シンクロウェザー」(6枚)画像ギャラリー■温度や水分に反応してゴムの硬度が変化する!!
一般的なゴムは低温下では硬くなり、温度が上がると軟化する。
住友ゴムが開発した「アクティブトレッド」技術は、特殊なポリマーを配合することで、水分と反応して柔軟化させることに成功した。これが「水スイッチ」。氷雪路の水分や、サマー時のウエット路での路面密着性を高めるのだ。
もうひとつが「温度スイッチ」と呼ばれる技術で、常温下ではサマータイヤの剛性を持ちながら、低温下でスタッドレスタイヤ同等の柔軟性を発揮する特殊ポリマーを配合する。
【画像ギャラリー】オールシーズンタイヤの常識を覆す!! ダンロップから登場した氷上でも性能を発揮する「シンクロウェザー」(6枚)画像ギャラリー■雨でも氷でも、もちろんドライ路でもキッチリ走る
特に驚いたのがウエット性能。ダンロップのコンフォートタイヤ「ル・マン5+」よりもコーナリング速度が高く、操舵の手応えもしっかりとしている。
そして注目の氷上性能だが、ブレーキング、コーナリンググリップともにダンロップのスタッドレスタイヤ「ウィンターマックス02」と同等の性能を体感した。
もちろん過信は禁物だが、厳冬期の北海道でも実用的な「冬用タイヤ」だということは、これまでのオールシーズンタイヤでは考えられなかったことだ。
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