[初代ミライ]ありじゃない!? 当時700万円のクルマがとうとう70万円台に

[初代ミライ]ありじゃない!? 当時700万円のクルマがとうとう70万円台に

 世界初の量産燃料電池車としてミライがデビューを果たしたのは2014年まで遡るが、10年以上の月日が経った現在の中古車価格は、当時の新車販売価格の1/10に。内装やユーティリティが豪華な1台は選択肢としてアリ!?

文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部

初代ミライは2014年から現行型がデビューを果たした2020年11月まで販売されていた
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装備の華やかさが際立つ高級車

初代ミライは2014年から現行型がデビューを果たした2020年11月まで販売されていた
初代ミライは2014年から現行型がデビューを果たした2020年11月まで販売されていた

 トヨタが2014年12月に販売をスタートさせたミライは、量産車としては世界初となる燃料電池自動車だ。

 ミライは充填した水素と酸素を化学反応させて発電し、モーターで走行するシステムを搭載しており、走り味はほぼ電気自動車と言ってもいいものとなっている。 

 現在は2代目のミライが現行型としてラインナップされているが、2020年まで販売されていた初代モデルも中古車としてそれなりに流通しており、なんと安いものでは総額70万円ほどで乗り出せるものもあるのだ。

 驚くほどの安さで売られているミライではあるが、もともとコストの高い燃料電池自動車であったため、官公庁などで使われることをメインに想定されており、価格も700万円台となっていた(当時は補助金を入れると500万円台で乗り出せたが。

全席にシートヒータを備えている点も嬉しいポイント
全席にシートヒータを備えている点も嬉しいポイント

 そのため、当時の運転支援システムはフル装備となっており、全席にシートヒーターが備わり、フロントシートはパワーシート、ステアリングヒーターも標準装備となるなど、必要と思われる装備はほぼ標準で備わる豪華さだったのだ。

 航続距離も満充填で約650kmをうたっており、実際に使用しているユーザーの情報をチェックしてみても400~500kmは満充填で走れているようだ。

 充填も電気自動車とは異なり、およそ3分程度で満充填にすることが可能ということなので、ガソリン車やディーゼル車に近い感覚で運用できると言えるだろう。

 また、現在中古車として流通しているミライの多くが法人オーナー上がりと思われるため、定期的なメンテナンスをトヨタディーラーで行ってきたことは想像に難くない。

 そもそもミライは製造日より初回は4年1ヶ月以内、以降は2年3ヶ月毎の高圧水素タンクの点検が義務付けられているため、トヨタディーラー以外で点検を実施するのが難しい状況なのである。

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ネックは水素ステーションの不足

特に地方における水素ステーションの数は皆無ともいえる
特に地方における水素ステーションの数は皆無ともいえる

 このように状態も悪くなく、性能や航続距離も問題ないにもかかわらず、初代ミライが格安になっている理由の大きな理由のひとつが、水素ステーションの問題だろう。

 電気自動車であれば最悪自宅に充電設備を備えてしまえば運用できなくはないが、水素の場合はそうもいかないし、そもそも水素ステーションの件数が圧倒的に少ないという根本的な問題があるのである。

 また高圧水素タンクの定期的な点検が義務付けられていると前述したが、点検時に異常が見つかれば当然交換ということになる。

 そのときの費用は1本につき部品代だけで50万程度と言われており、もし2本ともダメだった場合は3桁万円の出費を覚悟しなければならない。

 そしてもしタンクに問題がなかったとしても、タンク製造日から15年までに交換することが定められているため、最初期型であれば2030年を迎える前にタンクの交換タイミングがやってくるというワケなのだ。

 どんなクルマでも不具合が発生すれば修理が必要となるのは同じだが、ミライの場合は高圧水素タンクに問題が発生した際の出費が桁違いというのも、中古車が安い理由となっている。

 そのため、もしあなたの自宅近くに水素ステーションが存在し、高圧水素タンクに問題が発生したときに、修理or手放すという覚悟ができているのであれば、購入するのはアリと言えるかもしれない。

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