■クルマ好きの心をくすぐるCX-30だが、実用性ならヴェゼルに軍配
結論をいえば、コンパクトSUVにファミリーカーの実用性を求めるなら、後席と荷室の広いヴェゼルを推奨する。2名以内の乗車で上質な走りを求めるなら、少々パワー不足だが、CX-30の2Lノーマルガソリンエンジン搭載車の4WDがいい。選ぶユーザーは限られるが、6速MTで性能をフルに引き出す走り方をすると楽しい。
一方、2名以内の乗車で長距離を移動する機会が多いなら、CX-30のディーゼルを選ぶ。実用回転域の駆動力が高いから高速道路の巡航が得意で、走行距離が伸びる使い方でも燃料代の高騰を抑えられる。
CX-30の価格は売れ筋グレードが260~330万円と高いが、安全面を中心に装備も充実させた。ヴェゼルやC-HRと比較して、CX-30だけが割高なわけではない。運転感覚も優れているが、一長一短が散見されるために損をしている。CX-30はこのあたりを汲み取って許容できる、クルマ好きのユーザーに適している。
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