2024年11月にイタリアで世界初公開されたスズキ eビターラ。スズキ初のBEVとして華々しく登場したが、2025年1月にはスズキの“第2の本拠地”ともいえるインドでも公開された。スズキの世界戦略BEV、日本ではいつ登場するのか!?
※本稿は2025年2月のものです
文:ベストカー編集部/写真:スズキ、トヨタ
初出:『ベストカー』2025年3月10日号
スズキの4WDが新章に突入!
2024年11月にイタリアで世界初公開されたスズキ初のBEV「eビターラ」が、スズキの“準お膝元”のインドでも公開された。2025年の春からインドで生産を開始し、インドのほか欧州、日本でも販売する世界戦略車だ。日本では夏(8月頃)に発売開始と予想している。
スズキがBEV第一弾に選んだのはコンパクトSUVだ。車名のビターラはエスクードの輸出名で、海外で広く認知されている。
eビターラはJMS2023に出展されていたeVXの市販モデルで、サイドのシャープなラインと動的ラインの前後フェンダーが融合した躍動感のあるデザインが与えられている。
ボディサイズは全長4275×全幅1800×全高1635mmで、ヤリスクロスとヴェゼルの間の扱いやすいサイズに仕上げられている。コンパクトだが2700mmのホイールベースにより広い室内スペースを確保。インテリアデザインは、既存のスズキ車とは一線を画す新しさにあふれている。
BEVにとって重要な駆動用バッテリーは、安全性、耐久性、コストのバランスに優れた、今注目のリン酸鉄リチウムイオンで、eビターラでは49kWhと61kWhの2タイプが用意される。一充電での航続距離は未発表だが、eVXが550kmと公表されていたのでそれに近い数値になるだろう。
【画像ギャラリー】日本上陸が待ち遠しい!! スズキの4WD新時代を宣言するBEV・スズキ eビターラ(16枚)画像ギャラリー1モーターの2WDと2モーターの4WDを設定
スズキ車は高剛性と軽量化を両立したプラットフォームのHEARTECTを採用しているが、eビターラではBEV用に専用開発されたHEARTECT-eに進化。フロントメンバーを外すことでバッテリー容量を最大化できた。
BEVのパワートレーンは、モーターとインバータを一体化した高効率のeアクスルを採用し、1モーターの2WDと2モーターの4WDを設定。eビターラはバッテリー容量、モーターパワー、駆動方式により3タイプが用意される。
注目はトップグレードの4WDで、前後に独立したeアクスルを搭載。ALLGRIP-eと命名された電動4WDは力強い走破性を持ち、あらゆる路面で緻密な制御を可能としている。
価格は未発表だが、フロンクス同様に、アッと驚く価格で登場するかも。スズキはそんな期待感を抱かせてくれるメーカーだ。
【画像ギャラリー】日本上陸が待ち遠しい!! スズキの4WD新時代を宣言するBEV・スズキ eビターラ(16枚)画像ギャラリートヨタ アーバンクルーザーはeビターラの兄弟車
2024年10月に「トヨタとスズキが電動化領域で協業を深化する」と発表されたが、その第一弾としてeビターラがトヨタにOEM供給され、トヨタはアーバンクルーザーという車名で販売する。
基本スペックは両車同じだが、デザインで差別化され、アーバンクルーザーはハンマーヘッドデザインのフロントマスクとなる。
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