[ランドクルーザー250] vs最新電動[4WD]!! 徹底検証したらまさかの結果

[ランドクルーザー250] vs最新電動[4WD]!! 徹底検証したらまさかの結果

 ベストカー冬の恒例人気企画の雪上テスト。今シーズンも新井敏弘選手のドライブで実施。やはり気になる「王道」トヨタ ランドクルーザー250の雪上性能を軸に、最新の電動4WD車の雪上での実力を、雪の冷たさに凍えつつ徹底チェック!!

※本稿は2025年2月のものです
文:ベストカー編集部/写真:中里慎一郎、トヨタ、日産、ベストカー編集部
テストドライブ:新井敏弘
取材協力:群馬サイクルスポーツセンター
初出:『ベストカー』2025年3月10日号

https://www.sompo-direct.co.jp/otona/ldp/top/general.html?cid=QBC201&utm_source=bestcar&utm_medium=ndisplay_nor000&utm_campaign=bannar&utm_content=bestcar;ndisplay_nor000;bannar;xx;;&utm_segment=xx
【画像ギャラリー】電動4WD……けっこうやりますなあ!! 3台の最新電動4WDをランクル250と雪上比較チェック(30枚)画像ギャラリー

新井敏弘選手&渡辺陽一郎氏がチェック!

「王者」トヨタ ランドクルーザー250と最新電動4WDの3モデル。テストドライブは新井敏弘選手。渡辺陽一郎氏が細部をチェックする

 毎年恒例のベストカー雪上テスト。毎回、気になるニューモデルを中心に、よりシビアな操安性能が求められる雪上での走りを試すことで、その実力を確認している。

 今回は、王道だけれどやっぱり気になるランドクルーザー250の雪上性能を確認しつつ、最新の電動4WDモデル各車の、雪上での操安性能を確認することとした。

 テストドライブはもちろん新井敏弘選手。そして、渡辺陽一郎氏が細部をチェックした。

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挑戦者には荷が重い!? 王者ランクル250に3台の電動4WDが挑む!

トヨタ ランドクルーザー250。LOWギアを備えた副変速機付きのフルタイム4WD。さらにセンターデフロック、リアデフロック機構も備え雪道を走るには万全のメカニズム。最低地上高は225mmと高く、深いわだちでも安心感が高い
トヨタ ランドクルーザー250。LOWギアを備えた副変速機付きのフルタイム4WD。さらにセンターデフロック、リアデフロック機構も備え雪道を走るには万全のメカニズム。最低地上高は225mmと高く、深いわだちでも安心感が高い

 毎度恒例の雪道テスト。1月中旬からの季節外れの気温上昇で積雪量が心配されたが、群馬県北部で標高が高い場所にある群馬サイクルスポーツセンターは、それまで降り積もった豊富な雪がしっかりと残っており、素晴らしいコンディションで雪道テストを実施することができた。

 テストドライブは、お馴染み、新井敏弘選手にお願いした。今回はランクル250を王道の基準として、最近ぞくぞく登場している電動4WD車の雪道での走りを確認することにした。

日産 セレナe-4ORCE。フロントに163ps/32.1kgm、リアに82ps/19.9kgmの強力なモーターを搭載。前後モーターのトルクを協調制御することで発進からコーナリング時まで安定した走りを見せる。リアモーターが強力でグイグイ押し出す
日産 セレナe-4ORCE。フロントに163ps/32.1kgm、リアに82ps/19.9kgmの強力なモーターを搭載。前後モーターのトルクを協調制御することで発進からコーナリング時まで安定した走りを見せる。リアモーターが強力でグイグイ押し出す

 「セレナのe-4ORCEには驚きです。ミニバンだし、後輪モーター駆動といってもおまけ程度で、発進時にちょっとアシストする程度でしょ? なんて思っていたら、これが楽しい!!

 コーナーでターンインするとスッとノーズがインを向いて、そこからアクセル踏むとグイグイ後輪が押してきて、アクセルワークで姿勢をコントロールできるんです。変にフロントが出て行っちゃうこともないし、安定しているので滑りやすい雪道でも安心感が高いです」と高評価。

日産 アリアNISMO。フロント、リアにそれぞれ最高出力218ps、最大トルク30.6kgmのモーターを搭載するBEV。前後モーターの出力を緻密に制御し安定した姿勢を制御する。NISMOモードでは特にパワフルな走りを見せる
日産 アリアNISMO。フロント、リアにそれぞれ最高出力218ps、最大トルク30.6kgmのモーターを搭載するBEV。前後モーターの出力を緻密に制御し安定した姿勢を制御する。NISMOモードでは特にパワフルな走りを見せる

 「アリアNISMOはアクセル操作にモーターがドカンと反応して力強くて楽しいのですが、NISMOモードに設定するとパワフル過ぎて雪道ではコントロールに手を焼きます。アンチラグを作動させたラリー車みたい。

 であれば、と、振り回して姿勢を作ろうかとやってみるとVSCが介入して抑え込まれちゃう。雪道でガンガン走るというよりも、舗装路で走ったほうが面白いクルマですね」とアリアNISMOを評価する。

 外から見ていると、前後のタイヤが雪を蹴散らし豪快なのだが、コントロールに苦慮している様子だった。

三菱 アウトランダーPHEV。フロントに115.5ps/26.0kgm、リアに135.9ps/19.9kgmのモーターを搭載し、三菱が長年蓄積した4WD制御ノウハウを生かしたS-AWCで前後のモータートルクを制御。路面に応じた制御モードを備える
三菱 アウトランダーPHEV。フロントに115.5ps/26.0kgm、リアに135.9ps/19.9kgmのモーターを搭載し、三菱が長年蓄積した4WD制御ノウハウを生かしたS-AWCで前後のモータートルクを制御。路面に応じた制御モードを備える

 「アウトランダーは総合力が高いです。前後モーターの駆動力配分が絶妙で、安定した姿勢を維持しながら操舵に対してドライバーが思ったラインを外さない。

 サスジオメトリーがいいのでしょう。ロールしたりピッチングでサスが上下にストロークした際にも、タイヤの接地面がしっかりと雪面を捉えている。それゆえ前後モーターのトルク配分制御も生きてくるのでしょう」と大絶賛。

 「ランクルは、まぁよくて当たり前なんですが、思った以上に雪道での安定感、安心感が大きいです。深い新雪の吹き溜まりに遭遇しても、ランクルならなんとかなる頼もしさがありますし、ランクルでダメなら諦めがつきます」とのことでした。

ランクル250はもちろんだが、選ばれた最新の電動4WDもなかなか「走れる」顔ぶれだった
ランクル250はもちろんだが、選ばれた最新の電動4WDもなかなか「走れる」顔ぶれだった

●日産 セレナe-4ORCEハイウェイスターV
・車両価格:408万8700円
・WLTCモード燃費:16.1km/L
・全長×全幅×全高:4765×1715×1885mm
・ホイールベース:2870mm
・最低地上高:150mm
・最小回転半径:5.7m
・車両重量:1930kg
・エンジン:直列3気筒DOHC
・総排気量:1433cc
・最高出力:98ps/5600rpm
・最大トルク:12.5kgm/5600rpm
・フロントモーター:163ps/32.1kgm
・リアモーター:82ps/19.9kgm
・トランスミッション:電気式無段変速機
・Fサスペンション:ストラット
・Rサスペンション:トーションビーム
・タイヤサイズ:205/65R16
・タイヤ銘柄:BS BRIZAK VRX3

●日産 アリア NISMO B9 e-4ORCE
・車両価格:944万1300円
・WLTCモード燃費:─
・全長×全幅×全高:4650×1850×1660mm
・ホイールベース:2775mm
・最低地上高:165mm
・最小回転半径:5.4m
・車両重量:2220kg
・エンジン:前後2モーター
・バッテリー総電力:91kWh
・バッテリー総電圧:352V
・モーター種類:交流同期電動機
・フロントモーター:160kW(218ps)、300Nm(30.6kgm)
・リアモーター:160kW(218ps)、300Nm(30.6kgm)
・トランスミッション:─
・Fサスペンション:ストラット
・Rサスペンション:マルチリンク
・タイヤサイズ:255/45R20
・タイヤ銘柄:BS BRIZAK VRX3

●三菱 アウトランダーPHEV P Executive Pakage(7人乗り)
・車両価格:668万5800円
・WLTCモード燃費:17.2km/L(ハイブリッド燃費)
・全長×全幅×全高:4720×1860×1750mm
・ホイールベース:2705mm
・最低地上高:200mm
・最小回転半径:5.5m
・車両重量:2180kg
・エンジン:直列4気筒DOHC
・総排気量:2359cc
・最高出力:98kW(133ps)/5000rpm
・最大トルク:195Nm(19.9kgm)/4300rpm
・フロントモーター:85kW(115.5ps)、255Nm(26.0kgm)
・リアモーター:100kW(135.9ps)、195Nm(19.9kgm)
・トランスミッション:─
・Fサスペンション:ストラット
・Rサスペンション:マルチリンク
・タイヤサイズ:255/45R20
・タイヤ銘柄:BS BRIZAK DM-V3

●トヨタ ランドクルーザー250 ZX
・車両価格:735万円
・WLTCモード燃費:11.0km/L
・全長×全幅×全高:4925×1980×1935mm
・ホイールベース:2850mm
・最低地上高:225mm
・最小回転半径:6.0m
・車両重量:2410kg
・エンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
・総排気量:2754cc
・最高出力:204ps/3000-3400rpm
・最大トルク:51.0kgm/1600-2800rpm
・フロントモーター:─
・リアモーター:─
・トランスミッション:8速AT
・Fサスペンション:ダブルウイッシュボーン
・Rサスペンション:トレーリングリンク車軸式
・タイヤサイズ:265/60R20
・タイヤ銘柄:D/L WINTERMAXX SJ8

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