寒い時期に、クルマに乗り込む前にボンネットを軽く叩くことで、エンジンルームに入り込んでしまった猫の命を守る「猫バンバン」。日産が2015年から発信しているもので、冬になると「気をつけなきゃ」と意識しているドライバーは少なくないでしょう。
ただ、JAFによると、猫がエンジンルームに入り込んでしまう事象は、冬に限ったものではないそう。特に、これからの春の季節には、注意が必要のようです。
文:吉川賢一/アイキャッチ画像:写真AC_403f/写真:Adobe Stock、写真AC
【画像ギャラリー】子猫が生まれる季節は要注意!! 発進前の「猫コンコン」で命を救え(7枚)画像ギャラリー寒い時期だけじゃない!! エンジンルームへの猫の入り込み
JAFが2025年2月21日、(2月22日の)「猫の日」を前に発表した、2024年10月1日から31日の1か月間で発生した猫がクルマに入り込んだことによる救援要請件数は、全国で28件。2023年12月にも同様の調査をしており、その際も1か月で24件の救援要請があったそうです。
猫が暖を求めてクルマに入り込むとされていることから、冬に多い印象がある猫のクルマへの入り込みですが、JAFによると、猫がクルマに入り込んだことによる救援要請は、1年を通してあるとのこと。特にこれからの季節は注意が必要だそうで、昨年2024年は、6月1日から30日の1か月間で、2023年12月の約15倍にもなる全国で381件も救援要請があったそうです。
春は子猫が生まれる季節、入り込みが多い
6月に猫がクルマに入り込むトラブルが多くなる理由は、春に生まれた子猫が活発に動き始める時期だから。エンジンルーム内は、必要な機器がぎっしりとレイアウトされているため、身体をしなやかに動かすことができる猫とはいえ、大人の猫が入り込むことが難しく、クルマに入り込んでしまう猫は、子猫であることがほとんど。その子猫が増える時期であるため、クルマへの入り込みが多くなるのです。
猫は、春先から梅雨入りまえあたりの3~6月に出産をすることが多いようで、生まれたばかりの子猫たちにとって、暖かくて狭くて、雨や風もしのぐことができるエンジンルームは安心できる場所。気づかずにエンジンをかけてしまうと、その小さな命に危害を加えてしまうことになりかねません。またクルマも、少なからずダメージをうけることになってしまいます。
猫コンコンで対策を!!
そのため、これからの時期も「猫バンバン」の心がけは必要。「猫バンバン」に関しては、「バンバン」という言葉の印象から強く叩く必要があるように感じますが、あまり大きな音でたたいてしまうと、子猫が驚いて、より奥のほうに隠れてしまう可能性があるため、ボンネットを、「誰かいますか?」とノックをするようにやさしく「コンコン」とするほうがよいそう。
「コンコン」としたら、耳をすまし、猫の声や動く音などが聞こえたら、ボンネットを開け、エンジンルームを確認します。発進前の「猫コンコン」で小さな命を救いましょう。
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